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Good Music Now 音楽

【Good Music Now】声 / 羊文学

2025年4月3日

塩塚モエカが描く“声”の力|羊文学の月9主題歌「声」に込められた希望と葛藤の物語

静かに胸を打つ“声”という存在

2025年1月より放送されたフジテレビ月9ドラマ『112 エマージェンシーコール』。
主演・清野菜名の熱演も話題となる中で、主題歌に起用されたのが**羊文学の「声」**です。

一聴しただけで心を掴まれるこの曲は、
決して派手ではないのに、感情の奥深くにそっと触れてくるような不思議な魅力を持っています。

その中心にあるのは、塩塚モエカの「声」そのものの力
この記事では、楽曲の背景や歌詞に込められたメッセージ、MVの考察を通じて、
“声”が持つ可能性と、聴く人に寄り添う力について徹底解説します。

「声」はどんな曲?楽曲情報まとめ

曲名:

アーティスト: 羊文学

リリース日: 2025年1月20日

主題歌起用: フジテレビ月9ドラマ『112 エマージェンシーコール』

作詞・作曲: 塩塚モエカ

配信: Spotify、Apple Music、YouTube など主要配信プラットフォームで公開中

MV監督: Tai Nakazawa

 歌詞に込められた「声」の意味とは?

この楽曲の歌詞は、“声”が心の暗闇に差し込む光のように描かれています。
静かに、けれど確かに、誰かの痛みに寄り添い、「生きていい」と肯定してくれる力としての“声”。

特に注目すべきは、以下のような歌詞の一節:

「誰かの声に 何度も救われた」

この一文から、塩塚モエカ自身が言葉ではなく“音”や“声”の質感に救われてきた過去を感じさせます。

また、曲全体を通じて感じられるのは、
「何かを変える声」ではなく、“そのままでいい”と寄り添う声の優しさ。

これは、ドラマ『112エマージェンシーコール』で描かれる命の瀬戸際と、深くリンクしている世界観でもあります。

MV考察:主人公は“塩塚モエカ自身”?

MVでは、塩塚モエカが**“迷いながらも前に進もうとする人物”**を演じています。

日常の中で葛藤し、孤独や不安に押し潰されそうになりながらも、
どこかから微かに聴こえてくる“声”に導かれるように歩き出す——
そんな映像構成となっています。

MV終盤、少しずつ光が差し込むように景色が変わっていく演出が印象的で、
これは“自分自身の中にある声”に耳を傾けることの大切さを象徴しているようにも見えます。

「希望」と「葛藤」の間にあるリアルな感情

「声」は決して楽観的な応援ソングではありません。
むしろ、その逆。痛みや不安、葛藤と正面から向き合いながらも、“声”を頼りに進む姿が描かれています。

このリアリズムこそ、今を生きる多くのリスナーに響く理由です。
無理に前向きにならなくてもいい。立ち止まってもいい。
それでも、どこかで「あなたを見ている、聴いている」という声がある——

そんな静かで力強いメッセージが、この楽曲には込められています。

アーティストの言葉に宿る想い(※インタビュー参照)

塩塚モエカは、あるインタビューで以下のように語っています:

「“声”って、言葉じゃなくて、ただの音として誰かを包むこともできるんじゃないかと思ったんです」

ここには、楽器やメロディを超えた“人の存在そのもの”としての声への信頼があります。
まさにこの楽曲は、塩塚自身のそんな思想の体現なのです。

なぜ「声」は多くの人の心に残るのか?

羊文学の「声」がここまで広く支持されているのは、
ただの主題歌としての完成度ではなく、
リスナー一人ひとりの“生き方”に触れてくる普遍性があるからです。

現代は“情報”や“言葉”があふれる時代。
そんな中で、「声」というもっとも原始的で本質的な手段が、人を救うことがあると再確認させてくれる。

この曲が愛されるのは、そんな音楽の原点に立ち返るような強さがあるからではないでしょうか。

「声」による救済と、羊文学の現在地

「声」という言葉は、音楽だけでなく社会や政治、個人の表現においても重要なキーワードになっています。
特にここ数年は、SNSやネットを通じて誰もが“声”を上げられる時代へと変化しました。

しかし、羊文学がこの楽曲で描いたのは、**叫ぶ声ではなく“そっと差し出す声”**です。

この静かな姿勢は、現在の音楽シーンにおいても異色。
多くのアーティストがメッセージ性やエモーショナルな表現を強調する中で、
羊文学は一貫して**「自分の内側にある感情」を音に変えること**を続けてきました。

その結果として生まれた「声」は、まさに**“音楽における静かな革命”**とも言えるでしょう。

ドラマのテーマとリンクしながらも、
楽曲単体としての完成度・深みを持つこの作品は、
羊文学というバンドがいま最も信じているものを表現した結晶です。

■ まとめ:あなたの心にも“声”は届いている

羊文学「声」は、聴く人の心のどこかにひっそりと触れ、
静かに勇気を与えてくれる楽曲です。

ドラマと共に楽しむもよし、ひとりの夜にじっくり向き合うもよし。
きっとあなたの中にも、“あなた自身の声”が見つかるはずです。

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