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吉沢亮の怪演が突き刺さる!映画『国宝』吉沢亮×李相日が魅せる“芸の狂気”と役者の快楽

2025年6月8日

吉沢亮の怪演が突き刺さる!映画『国宝』吉沢亮×李相日が魅せる“芸の狂気”と役者の快楽

「役者とは、ここまで狂える生きものなのか?」

若手俳優・吉沢亮が、映画『国宝』で見せた演技は、もはや“怪演”の域を超え、「芸という名の業」に魂ごと引きずり込まれるような衝撃に満ちている。

本作の主人公・立花喜久雄は、長崎の侠客の息子に生まれながら、上方歌舞伎の世界に身を投じ、やがて看板役者・花井東一郎として舞台の頂点に登り詰める。血筋や常識では到底測れない、“才能と執念のかたまり”のような男を、吉沢は信じられないほど自然に、そして凄絶に演じきる。

これは、ただの演技ではない。「役者という存在そのものが、もはや人間ではないのでは?」と錯覚させるほどの“怪物性”がスクリーンから放たれる。

“怪物俳優”としての覚醒―吉沢亮が掴んだ新境地

吉沢亮といえば、『青天を衝け』での渋沢栄一、『キングダム』シリーズでの嬴政/政など、多面的な役を演じ分ける実力派として知られてきた。だが『国宝』では、これまでにない「破壊と創造のエネルギー」が画面を支配する。

恐れも羞恥も超越したかのように、“役”に完全に身体を明け渡すその演技。どこか怯えた眼差しを見せながらも、舞台に立った瞬間にすべてを塗り替えるような支配力――まさに、怪物としか形容しようがない。

この役の凄さは、単なる再現や技術ではない。演じることの快楽と狂気、その背後にある恐ろしいまでの孤独と欲望までも引き受けてこそ成立する。吉沢亮は、まさにそれを“生きた”。

芸の世界に息づく“狂気”―人の道を外れてなお美しい

吉沢亮の怪演が突き刺さる!映画『国宝』吉沢亮×李相日が魅せる“芸の狂気”と役者の快楽

本作の舞台は、1960年代から始まる歌舞伎の世界。そこでは、倫理や常識を超え、「芸を磨くこと」がすべてに優先される。

家庭を犠牲にし、他者を蹴落とし、自らの人生さえ破壊してもなお芸を求め続ける登場人物たち。その姿は現代的なモラルからはかけ離れているかもしれない。だが、だからこそこの物語には“毒”と“力”がある。

立花喜久雄の宿命のライバルとなる花井半也(横浜流星)との確執や葛藤もまた、この世界の業の深さを浮き彫りにする。そこに描かれるのは、才能と嫉妬、誇りと敗北が交錯する人間ドラマだ。

舞台の“裏”から観る映画―観客にだけ許される視線

本作で特筆すべきは、役者の目線から舞台と観客席を見つめるカメラワーク。まるで自分が役者として立っているような視点が、観る者に迫る。

この大胆な演出は、歌舞伎界の全面協力をあえて避けた結果かもしれない。だが、それによって生まれた自由度が、映画ならではの“舞台体験”を可能にしている。

伝統に縛られない大胆な表現と、リアリズムの極地。その狭間に浮かび上がる「役者とは何か?」という問いは、観る者を深く揺さぶる。

“芸の鬼”が現実に降り立った瞬間―田中泯の異次元演技

主演の吉沢亮に負けず劣らず、観客の記憶に焼きつくのが、ベテラン女形・小野川万菊を演じた田中泯だ。

もともと舞踊家として“肉体で語る表現”を突き詰めてきた彼が、型と様式の極致である歌舞伎の世界に足を踏み入れたこの役は、まさに異文化の衝突だ。

しかし、その異質さこそが凄みとなり、万菊というキャラクターに“表現を超えた魂”を宿らせている。芸の鬼とは、時に人を超え、神や悪魔にすらなる―その真理を、田中泯の芝居は無言で語っている。

“怪物たち”がぶつかり合う、唯一無二の映画体験

『国宝』は、芸の世界に生きる者たちの狂気、快楽、苦悩、そして栄光を描き切った圧巻の作品だ。

吉沢亮という表現者がこの作品を通して辿り着いた“怪物性”は、彼のキャリアにおいても特筆すべきものだろう。

舞台に立つことは、日常を捨てること。

役を生きるとは、己を削り続けること。

そんな“役者という生きざま”の深淵を、この映画は美しく、そして容赦なく見せてくれる。

それはまさに、スクリーン越しに私たちもまた、“芸”という業に巻き込まれていく体験だ。

📌若者と伝統芸能をつなぐ“映画という橋”

いま、伝統芸能と若い世代との距離は決して近くはない。歌舞伎や能といった古典芸術は、「難しそう」「敷居が高い」と思われがちだ。しかし映画『国宝』は、その誤解を鮮やかに打ち破る可能性を秘めている。

まず、映像の持つ“没入力”が大きい。現代的な感覚で編集され、役者の息遣いが伝わるカメラワークは、「舞台は遠いもの」という感覚を覆してくれる。しかも主演は、若者からの圧倒的支持を得ている吉沢亮。これが架け橋にならないわけがない。

また、「推し文化」との親和性も高い。ファンが俳優の背景や演技への取り組みを知ることは、現代のエンタメ消費のひとつの形だ。『国宝』は、そうした“推しを深掘りしたい”という欲求に、豊かに応えてくれる構造になっている。

さらに、伝統芸能の“怖さ”や“危うさ”に踏み込んでいるのも見逃せない。ただ華やかで美しいだけではなく、「役に取り憑かれる」「人間を超える表現」など、いまのエンタメではあまり見られない、ある種の“神秘性”が描かれている。

この映画を観た若者が、「舞台ってカッコいい」「もっと知りたい」と思うきっかけになれば、それは大きな文化的意義となる。まさに『国宝』は、過去と未来をつなぐ“文化の橋渡し”となる作品なのだ。

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最新みんなのレビュー

今ひとつ

2025年10月13日

そんなに映画通では無いですが、

子供の頃から見て来た映画で

秋刀魚の味と我谷は緑なりきと並んで

八つ墓村の3本は好きな映画です。

角川映画としては今ひとつでしたね。

今ひとつ

2025年10月13日

今日、火喰鳥を喰うと言う映画を見た。普段は映画館にホラー映画を観ようとは思はないが、角川映画なので面白いのでは、と思って見に行った。まぁそれなりに面白かったが、あくまでもそれなりである、角川映画としてある程度出来上がっている部分が多少あったはあったが、物足りない処が非常に多かった。冒頭スタートは良かったが、そこでの第二次大戦時の描写が長すぎる割に戦死した先祖のディテールが良く無い、まず、戦死する前では普通の人間で描き、生きて帰りたいと願う普通の青年であれば良かった物を、その時点で既に得体の知れない人物像にしてしまっている点だ。出兵時の俳優の写真もっと普通の好青年で良かったはずである。最後に出てくる老人を普通の老人にしているのに何故、軍人を最初から怪物めいたキャスディングにしてしまったのだろうか?霊能力者の存在も余計であったと思う。霊能力は彼女だけで良かったし、彼女が高校まで松本に住んでいた、と言うエピソードがあるならば、彼女と曾祖母存在の因果が戦死した大叔父となんなりかのあると言う設定が最後に解る様な、例えば、彼女の実家から映画の最後に曾祖母と大叔父が子供の頃知り合いだった写真が出てくる等、合わせて最初に墓の横の畑の中に出てくる少女が彼女の曾祖母であったとかである。主人公の走馬灯は早すぎである。最終暗転後のエンディングで出せば、思念の強さが、愛情の強さが、脆い物では無く、それこそが、不可解な運命の歴史を紡いで行くと言う角川映画になったと思う。そこで人間の深みと思念の強さが過去に遡れば遡るほど強く、それが恐怖となる。逆に言うなら、文明の進化と共に現代人のそれが薄れている、或いは弱くなっていると言う物を表現して来た角川映画らしい作品になったのではと思う。犬神家も八つ墓村も、過去の人間の思念が現在の世界の運命を狂わす、過去は現代に繋がっている、歴史と因習因果を通じて、現代人が忘れてしまった何かを恐怖映画と言う形で表現してくれる日本特有の映画である角川映画になったはずである。

それが、余計な霊能力者の登場で台無しになってしまった感がある。

秒速5センチメートル

2025年10月13日

森七菜の高校生役の演技が本当にヤバいし可愛いです

松村北斗が泣いてるシーンは胸熱です

かき

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この記事を書いた編集者
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ポプバ編集部:Jiji(ジジ)

映画・ドラマ・アニメ・漫画・音楽といったエンタメジャンルを中心に、レビュー・考察・ランキング・まとめ記事などを幅広く執筆するライター/編集者。ジャンル横断的な知識と経験を活かし、トレンド性・読みやすさ・SEO適性を兼ね備えた構成力に定評があります。 特に、作品の魅力や制作者の意図を的確に言語化し、情報としても感情としても読者に届くコンテンツ作りに力を入れており、読後に“発見”や“納得”を残せる文章を目指しています。ポプバ運営の中核を担っており、コンテンツ企画・記事構成・SNS発信・収益導線まで一貫したメディア視点での執筆を担当。 読者が「この作品を観てみたい」「読んでよかった」と思えるような文章を、ジャンルを問わず丁寧に届けることを大切にしています。

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