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松本潤が語る“総合診療医”の魅力。日曜劇場『19番目のカルテ』に込めた覚悟

松本潤が語る“総合診療医”の魅力。日曜劇場『19番目のカルテ』に込めた覚悟

人と向き合う医療の最前線へ──松本潤、30年目の新境地

2025年7月、TBS日曜劇場に新たな医療ドラマが登場します。タイトルは『19番目のカルテ』──そして主演を務めるのは、俳優としてキャリア30年を迎えた松本潤。彼が挑むのは、自身初の“医師役”。しかも、日本ではまだ馴染みの薄い「総合診療医(ジェネラリスト)」という領域に焦点を当てた意欲作です。

「白衣を着た瞬間、気が引き締まりました」と語る松本。その背後には、“患者のすべてを診る”という医療の最前線を、リアルに、そして温かく描き出す決意があります。

『19番目のカルテ』とは?──総合診療という新たな医療ドラマのかたち

松本潤が語る“総合診療医”の魅力。日曜劇場『19番目のカルテ』に込めた覚悟

本作の原作は、富士屋カツヒトの漫画『19番目のカルテ 徳重晃の問診』(ゼノンコミックス)。脚本を手がけるのは、『コウノドリ』シリーズなどで知られる坪田文。医療に携わる人々の姿を温かく描いてきた彼女が、今回は“総合診療”という切り口で医療現場のリアルに迫ります。

舞台は架空の「魚虎総合病院」。ここで働く主人公・徳重晃は、患者の心や暮らしの背景にまで目を配る“第19の専門医”=総合診療医として、さまざまな人々と向き合います。

松本潤が明かす、役作りの舞台裏と総合診療への共感

「ただ優しいだけじゃない」──徳重という人物の奥行き

松本が演じる徳重晃は、物腰柔らかで優しい印象の医師。しかし松本は「その柔らかさは、患者と信頼関係を築くための“意図的なやり方”なのでは」と読み解きます。ただの好人物ではなく、状況を分析し、対話を通じて患者の本音を引き出す“問診力”こそが徳重の核心。そのスタイルに、松本は強く共感を覚えたといいます。

医療の核心は“聞くこと”にある

役作りにあたっては、医療監修の生坂政臣医師と綿密に打ち合わせを重ねた松本。特に印象的だったのは、「総合診療では問診こそがすべて」という言葉。患者の言葉、表情、間の取り方――そうした“ノンバーバルな情報”をキャッチすることが診断の糸口になる。この視点は、まさに松本が大切にしている「人との向き合い方」にも通じるものでした。

『19番目のカルテ』注目ポイント3選

松本潤が語る“総合診療医”の魅力。日曜劇場『19番目のカルテ』に込めた覚悟

1. 総合診療の魅力がリアルに伝わる問診シーン

診察というより“対話”。医師が患者に寄り添いながら、言葉の裏にある真意を丁寧に掘り下げていく。そのプロセスが、まるでミステリーのように描かれるのが本作の醍醐味です。

2. 魚虎総合病院というチームの機能性

登場人物たちも多彩です。ファーストサマーウイカ、生瀬勝久、岡崎体育など実力派が揃い、専門医との立場の違いがぶつかり合う場面も。リアルな病院の人間模様が厚みを加えています。

3. “症状”ではなく“人間”を診る医療

このドラマが描くのは、病気そのものではなく「その人の人生」。病名よりも、患者の生活や心の状態に光を当てるその姿勢は、現代に必要な“医療の再定義”とも言えるかもしれません。

FAQ:ドラマを100倍楽しむための予備知識

Q. 総合診療医って何?

A. 日本では“第19の専門医”と呼ばれる新しい領域の医師。症状が複数ある、どの科に行けばいいか分からない患者に対し、身体・心・生活全体を包括的に診る存在です。

Q. 原作との違いは?

A. 原作漫画では主に問診を中心とした1話完結型の構成ですが、ドラマ版では病院内の人間関係や職場の機能にも焦点を当て、より立体的なストーリーに仕立てられています。

Q. 医療のリアリティはどこまで?

A. 医療監修を務める生坂政臣医師の指導のもと、診察動作からセリフのニュアンスまで細部にこだわった演出。視覚的にもリアリティのある描写が期待できます。

🔎 総合診療という“第19の選択肢”の未来

日本の医療では専門性の高さが重視されてきた一方、複数の症状を持つ患者や、高齢者・子どもなど一括して診てもらいたい層にとって、従来の診療科では対応しきれないという課題がありました。

総合診療医はその“隙間”を埋める存在です。地域包括ケアや予防医療の文脈でも、その重要性は年々高まっています。『19番目のカルテ』は、まさにそうした新たな医療像を視聴者に提示するきっかけになるでしょう。

また、松本潤という俳優の選択も象徴的です。彼自身が「ただ演じるのではなく、総合診療医という役割を社会に伝えたい」と語る通り、このドラマには啓発的な意図も込められています。

最後に──温度のある医療と対話の大切さ

松本潤は言います。「便利さや効率性が重要視される時代だけれど、どうしても伝えたいことがある時は、ちゃんと“顔を合わせること”が大事だと思うんです」。

それは医療だけでなく、私たちの日常にも通じる“人と人との向き合い方”。『19番目のカルテ』は、そんな“温度のある関係”を描き出すドラマなのかもしれません。

2025年の今、改めて「人を診るとは何か」を問いかけるこの作品。あなた自身の生き方や、誰かとの対話にも、きっと小さな気づきをもたらしてくれるはずです。

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この記事を書いた執筆者・監修者
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ポプバ ドラマ部:佐伯・Pちゃん

脚本家の視点でドラマを深掘る、雑食系オタクライター。
幼少期からドラマと映画が大好きで、物語を追いかけるうちに自然と脚本を書き始め、学生時代からコンクールに応募していた生粋の“ストーリーマニア”。現在はドラマのレビュー・考察・解説を中心に、作品の魅力と課題を両面から掘り下げる記事を執筆しています。
テレビドラマは毎クール全タイトルをチェック。「面白い作品だけを最後まで観る」主義で、つまらなければ途中でドロップアウト。その分、「最後まで観る=本当に推したい」と思える作品だけを、熱を込めて語ります。
漫画・アニメ・映画(邦画・洋画問わず)にも精通し、“ドラマだけでは語れない”背景や演出技法を比較的視点で解説できるのが強み。ストーリーテリング、脚本構造、キャラクター心理の描写など、“つくる側の目線”も織り交ぜたレビューが好評です。
「このドラマ、どう感じましたか?」を合言葉に、読者の感想や共感にも興味津々。ぜひ一緒にドラマの世界を深堀りしていきましょう!