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山田裕貴が語る「信じる炎」─役者として、そして一人の人間として

山田裕貴が語る「信じる炎」─役者として、そして一人の人間として

俳優・山田裕貴が、またひとつ新たな「魂の役」と向き合っている。

彼が主演を務める実写ドラマ『ちるらん 新撰組鎮魂歌』が、TBSとU-NEXT、そして世界配信を視野に入れたTHE SEVENの共同プロジェクトとして制作されることが発表された。

この作品で山田が挑むのは、幕末の激動を駆け抜けた新撰組副長・土方歳三。己の信念と「最強」を追い求め、時代の渦に身を投じた男だ。

しかし、この挑戦は単なる“時代劇主演”にとどまらない。山田裕貴にとって、俳優人生そのものを映す「鏡」のような役でもあった。

■ 孤独の先で見つけた「信じる力」

山田はコメントの中で、近年の自身の心境を率直に語っている。

「最近、走り続ける中で自分の炎がどこにあるのか分からなくなるような、そんな孤独を感じてたんです。

でも、“信じられないようなことを続けていれば、いつか信じられないことが起きる”ということだけは信じてて。」

俳優として第一線を走り続けてきた山田。

山田裕貴が語る「信じる炎」─役者として、そして一人の人間として

2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』で本多忠勝を演じ、ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』など、作品ごとに全く異なる人物像を体現してきた。

その裏では、演じることへの誠実さゆえに、自分の中にある「炎」が見えなくなる瞬間もあったという。

そんな彼にとって、『ちるらん 新撰組鎮魂歌』での土方歳三は、まさに再び自らの炎を確かめるための役だった。

「仲間や自分たちが死ぬかもしれない時に、時代を変えたい、その一心だったんじゃないかって思ったんです。

生きてるから何か出来る──俺は生きてる、だから何かせねばって。」

この言葉には、彼自身の生き方が滲んでいる。

誰よりも熱く、そして誠実に“生きる意味”を探し続ける俳優。その姿が、令和の土方に重なる。







■ “令和の新撰組”を作り上げた現場

本作のプロデュースを手掛けるのは、Netflix『今際の国のアリス』や『幽☆遊☆白書』を世界的ヒットへ導いたTHE SEVENの森井輝。

監督には『おんな城主 直虎』や『岸辺露伴は動かない』シリーズで知られる渡辺一貴、脚本は『絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~』シリーズなどを手掛けた酒井雅秋が担当する。

撮影は2025年4月より京都、滋賀、静岡、千葉など全国各地で実施。

ロケーションの壮大さと最先端のVFXを掛け合わせ、かつてないスピード感と迫力で“ジャパニーズ・ソードアクション・エンターテインメント”を描く。

山田が「令和の新撰組」と呼んだ撮影現場は、まさに命を燃やす者たちの集まりだった。

森井プロデューサーは語る。

「世の中がどうしようもなくなった時、自分はどうするのか。

何をして、どうなりたいか──。この作品は、命を散らしながらも自分を叫び続けた者たちの物語です。」

そして渡辺監督は、山田の現場での姿勢をこう評した。

「半年にわたる撮影の間、山田さんをはじめ若き志士たちは命を燃やして“咲く”さまに向き合い続けてくれました。」

■ 山田裕貴という“俳優”

デビュー以来、山田裕貴はジャンルも役柄も問わず、常に“人間の本質”を掘り下げてきた。

ヒーローからアウトロー、心優しき青年から狂気を秘めた男まで、どんな役でも真摯に向き合う姿勢は一貫している。

その根底にあるのは、「演じること=生きること」という哲学だ。

彼は以前のインタビューでもこう語っている。

「自分が作品の中でどれだけ“生きられるか”が勝負だと思っている。」

土方歳三という存在もまた、“生き様そのものが物語”の男。

だからこそ、山田裕貴が彼を演じることに説得力がある。

“役に生かされる”のではなく、“役を生かす”──その覚悟が、彼の表情から伝わってくる。







■ 『ちるらん 新撰組鎮魂歌』──新たな伝説の幕開け

原作は、梅村真也(原作)・橋本エイジ(漫画)による同名漫画『ちるらん 新撰組鎮魂歌』(ゼノンコミックス/コアミックス)。

13年にわたり描かれた“散りざま”の物語が、ついに実写として甦る。

脚本家・酒井雅秋は、「誰も見たことのない歴史ドラマになる」と語り、原作者・橋本エイジは「未完成版PVを見て涙した」と明かした。

それほどまでに、制作陣とキャストの熱量が込められた作品だ。

放送は2026年春、TBS系でスペシャルドラマとして放送予定

さらにU-NEXTではドラマシリーズとして独占配信される。

■ 俳優・山田裕貴が“今”燃やすもの

「燃やすしかねえだろ、滾らすしかねえだろ。」

この一言に、彼のすべてが詰まっている。

時代を超えて、役を超えて、山田裕貴は今もなお“自分の炎”を探している最中だ。

俳優として、人として──その炎は、誰かの心を照らす光になる。

山田裕貴という俳優が歩んできた「挑戦」の系譜

山田裕貴が語る「信じる炎」─役者として、そして一人の人間として

山田裕貴のキャリアは、一言で言えば「変化と覚悟の連続」だ。

2011年『海賊戦隊ゴーカイジャー』で俳優デビュー後、彼は型にはまることを拒み続けた。

ドラマ『なつぞら』『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』などでは人間味溢れる青年を、映画『東京リベンジャーズ』『夜、鳥たちが啼く』では狂気と繊細さを併せ持つ人物を演じ分けてきた。

彼の芝居には、常に「人間を諦めない」強さがある。

それは、どんなに苦しい役柄でも、どこかに“希望の種”を見出そうとする視点だ。

だからこそ、観る者は彼の目に宿る“生きたいという衝動”に心を動かされる。

今回の『ちるらん 新撰組鎮魂歌』もまた、その延長線上にある。

己の信念を燃やし、仲間のために戦う土方歳三──その姿を通して、山田裕貴は再び「生きる意味」を観客に問う。

彼がこれほど多くの監督や脚本家から信頼される理由は、役者としての技術だけでなく、作品を“自分の人生の一部”として抱え込む覚悟にある。

現場では常に誰よりも早く台本を読み込み、周囲に真剣な眼差しを向ける。

そのストイックさは、俳優仲間たちが「山田裕貴がいる現場は空気が変わる」と語るほどだ。

「信じる炎」は、彼が俳優として燃やし続ける魂の象徴。

令和の時代に“命を燃やす男”を演じる彼の姿は、単なるドラマを超え、山田裕貴という俳優の生き様そのものとなる。

<作品情報>
  • 『ちるらん 新撰組鎮魂歌』
  • 原作:梅村真也/漫画:橋本エイジ(ゼノンコミックス/コアミックス)
  • 監督:渡辺一貴
  • 脚本:酒井雅秋
  • プロデュース:森井輝(THE SEVEN)ほか
  • 放送:2026年春・TBS系スペシャルドラマ
  • 配信:U-NEXT独占ドラマシリーズ
  • 主演:山田裕貴(※土方歳三 役)
  • 公式サイト:https://chiruran-the7.jp

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この記事を書いた執筆者・監修者
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ポプバ ドラマ部:佐伯・Pちゃん

脚本家の視点でドラマを深掘る、雑食系オタクライター。
幼少期からドラマと映画が大好きで、物語を追いかけるうちに自然と脚本を書き始め、学生時代からコンクールに応募していた生粋の“ストーリーマニア”。現在はドラマのレビュー・考察・解説を中心に、作品の魅力と課題を両面から掘り下げる記事を執筆しています。
テレビドラマは毎クール全タイトルをチェック。「面白い作品だけを最後まで観る」主義で、つまらなければ途中でドロップアウト。その分、「最後まで観る=本当に推したい」と思える作品だけを、熱を込めて語ります。
漫画・アニメ・映画(邦画・洋画問わず)にも精通し、“ドラマだけでは語れない”背景や演出技法を比較的視点で解説できるのが強み。ストーリーテリング、脚本構造、キャラクター心理の描写など、“つくる側の目線”も織り交ぜたレビューが好評です。
「このドラマ、どう感じましたか?」を合言葉に、読者の感想や共感にも興味津々。ぜひ一緒にドラマの世界を深堀りしていきましょう!

この記事を書いた編集者
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ポプバ編集部:Jiji(ジジ)

映画・ドラマ・アニメ・漫画・音楽といったエンタメジャンルを中心に、レビュー・考察・ランキング・まとめ記事などを幅広く執筆するライター/編集者。ジャンル横断的な知識と経験を活かし、トレンド性・読みやすさ・SEO適性を兼ね備えた構成力に定評があります。 特に、作品の魅力や制作者の意図を的確に言語化し、情報としても感情としても読者に届くコンテンツ作りに力を入れており、読後に“発見”や“納得”を残せる文章を目指しています。ポプバ運営の中核を担っており、コンテンツ企画・記事構成・SNS発信・収益導線まで一貫したメディア視点での執筆を担当。 読者が「この作品を観てみたい」「読んでよかった」と思えるような文章を、ジャンルを問わず丁寧に届けることを大切にしています。

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