
羊文学が12月に東京と大阪で開催するクリスマスライブ「まほうがつかえる2025」に合わせて、スペシャルシングルCD『Feel / mild days』を12月17日にリリースすることが発表された。
同シングルは、TVアニメ『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』のオープニング主題歌「Feel」とエンディング主題歌「mild days」を収録した作品で、ライブ会場と各CDショップにて数量限定で販売される。
ここでは、このスペシャルシングルの詳細や、既にリリースされているCD版の仕様、購入特典、さらにクリスマスライブ「まほうがつかえる2025」のセットリスト予想、アニメとの関係性までをまとめて整理していく。
スペシャルシングル『Feel / mild days』の位置づけ
今回12月17日に発売されるスペシャルシングルCDは、クリスマスライブ「まほうがつかえる2025」と同じタイミングで楽しめる“年末仕様”のフィジカル作品だ。収録曲は「Feel」と「mild days」で、いずれもアニメ『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』の主題歌として書き下ろされた楽曲になる。
もともと「Feel / mild days」は、2025年8月27日に期間生産限定盤CDとして一般発売されており、アニメのOP/EDをまとめて楽しめるタイアップシングルとして展開されてきた。そこに、クリスマスライブに合わせた12月17日のスペシャルシングルCDが重なることで、「アニメをきっかけに楽曲を知った人」と「ライブで体験したいファン」の両方に向けた導線が整えられている。
収録曲と盤種:6トラック入りの“主題歌フルパッケージ”
現在公式に発表されているCDシングル『Feel / mild days』は、期間生産限定盤としてリリースされている。
収録内容は、主題歌2曲に加えてアニメサイズとインストを含む全6曲構成だ。具体的には、オープニング主題歌「Feel」とエンディング主題歌「mild days」を中心に、それぞれのアニメ ver.、そしてインストゥルメンタルが収められている。
1枚でフルサイズ・アニメサイズ・インストまで揃う構成なので、アニメ視聴時の空気感をそのまま再現して聴きたい人はもちろん、歌抜きの音像をじっくり味わいたいリスナーにとっても、かなり充実した内容と言える。期間生産限定という形態もあって、“今のタイミングで手にしておきたい”タイプの作品だ。
12月17日に登場する「スペシャルシングルCD」も、この主題歌2曲を軸にした内容になることが告知されており、ライブ会場と一部CDショップで数量限定販売される。 仕様の細部は記事公開時点ではすべてが明かされているわけではないが、少なくともアニメ主題歌としての「Feel / mild days」を、ライブとセットで楽しめる特別盤という位置づけになる。
購入特典:店舗別オリジナルグッズとシリアル封入

CDシングル『Feel / mild days』には、店舗別購入特典が多数用意されている。ソニー公式サイトで公開されている情報によれば、初回仕様としてセブンネットショッピングではオリジナルのアンブレラマーカー、楽天ブックスでは缶バッジ、AmazonではCDジャケットを拡大した“メガジャケ”が付属する。全国のアニメイト(通販含む)ではましかくブロマイド、タワーレコード各店では「mild days」のホワイトバージョンのポストカード、その他のサポート店ではブラックバージョンのポストカードが用意されている。
また、ソニーミュージックのオンラインショップでは、先着購入特典として別デザインのポストカードが展開されていることもアナウンスされている。
さらに重要なのが、クリスマスライブ「まほうがつかえる2025」のチケット抽選先行に使用できるシリアルコードが封入される点だ。羊文学のオフィシャルストアの商品ページにも、同ライブのチケット抽選先行用シリアルコードが封入されると明記されており、CDを購入することでライブチケットへのアクセスが有利になる構造が作られている。
CDというフィジカルを買うメリットが“特典グッズ”と“ライブ先行”の二軸で用意されているため、コレクション目的のファンだけでなく「何としてでもクリスマスライブに行きたい」という層にも訴求する内容になっている。
アニメ『サイレント・ウィッチ』との関係:物語と楽曲の共鳴
『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』は、人前で話すのが極端に苦手な天才魔術師モニカ・エヴァレットが、正体を隠したまま王国の第二王子を護衛するために名門学園へ潜入する――という物語だ。
世界唯一の無詠唱魔術の使い手でありながら、本人は超がつく人見知り。静かな山奥でひっそり暮らしていたモニカが、政治的思惑も絡む任務に巻き込まれていく緊張感と、学園でのぎこちない日常が同居するストーリーが特徴的だ。
この作品のOP・EDを羊文学が担当するというニュースは、アニメ公式サイトのニュースやレーベルの発表でいち早く告知され、エンディング主題歌「mild days」は5月14日に配信で先行リリースされている。シングル『Feel / mild days』のジャケットは、アニメのキャラクターデザインを担当する二反田こなによる主人公モニカの描き下ろしイラストが採用されており、さらにアニメ描き下ろしイラストのデジパック仕様であることも明らかになっている。 CDそのものがアニメのビジュアル世界と羊文学の音楽世界をつなぐ“物理的な接点”になっているわけだ。
作品のテーマである「沈黙」「人見知り」「正体を隠したまま誰かを守る」という繊細な感情線は、静けさと爆発力を併せ持つ羊文学のサウンドと親和性が高い。OPの「Feel」は、モニカが外の世界へ一歩踏み出していく感覚と重なりやすく、EDの「mild days」は学園での日々や、彼女が守ろうとしている“ささやかな日常”に寄り添うポジションとして機能していると捉えることもできるだろう。
クリスマスライブ「まほうがつかえる2025」概要
「まほうがつかえる」は、羊文学が毎年12月に行っているクリスマスライブシリーズで、2025年も東京と大阪の2会場での開催が決定している。
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東京公演:2025年12月19日(金)/LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
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大阪公演:2025年12月25日(木)/フェスティバルホール
いずれの公演も、開場18:00・開演19:00、チケットは全席指定で前売6,500円(税込)。 CD購入者向け先行、ファンクラブ先行、オフィシャル先行など、複数の受付枠が設けられており、その中でも『Feel / mild days』購入者向けの抽選先行は、CDを買ったファンなら必ずチェックしておきたい重要なルートになっている。
8月27日にCDが発売され、そこから9月上旬までが封入シリアルを用いた抽選受付期間、その後にオフィシャル先行、10月に一般発売という流れが組まれているため、「CD→先行抽選→クリスマスライブ」という一年のストーリーが一本の線でつながる構成だ。

Feel / mild days (完全生産限定盤) - 羊文学 (メガジャケ付)
【完全生産限定盤】CD、紙ジャケット※在庫がなくなり次第終了となります。
セットリストはどうなる?過去公演からの予想
ここからは公式発表ではなく、あくまで過去の傾向にもとづいた“予想”として読んでほしい。
2024年の「まほうがつかえる2024」では、「くだらない」「砂漠のきみへ」「光るとき」など、代表曲を軸にしたセットに、「マフラー」など冬を想起させる楽曲を交えた構成が組まれていたことが、ライブレポートやファンのレポートから確認できる。“羊文学らしい冬の情景”と“今のモードを映す新曲”がバランスよく並ぶのが、このシリーズの特徴だと言える。
2025年版の「まほうがつかえる2025」では、まず間違いなく『Feel / mild days』の2曲がどこかでハイライトとして配置されると考えられる。アニメのOP/EDという性格上、ライブの序盤や終盤、もしくはアンコールでセットで演奏されるパターンも想像しやすい。
さらに、10月8日にリリースされた5枚目のフルアルバム『D o n' t L a u g h I t O f f』からの楽曲――たとえば「いとおしい日々」「春の嵐」「声」「Burning」など――が、2025年の活動を象徴するピースとして多く組み込まれる可能性が高い。2024年のツアー「soft soul, prickly eyes」で披露されてきたナンバーと、新アルバム曲、そしてタイアップ曲がどのようなバランスで並ぶかによって、「まほうがつかえる2025」の色合いが決まっていきそうだ。クリスマスライブという性格上、冬や夜、灯り、ささやかな日常をテーマにした曲が後半でまとめて登場する、という構成も十分考えられる。そこに、アニメ由来のファンタジーな世界観を持つ「Feel」「mild days」が割り込んでくることで、これまでの「まほうがつかえる」とはまた少し違う物語性が生まれるかもしれない。
日本武道館公演映像「いとおしい日々」との連動
今回のニュースでは、10月に開催された初の東京・日本武道館公演から「いとおしい日々」のライブ映像が、11月14日21:00にYouTubeでプレミア公開されることも告知された「いとおしい日々」は、5thアルバム『D o n' t L a u g h I t O f f』の2曲目に収録されている楽曲で、アルバムの中でもライブとの相性が良い曲として位置づけられている。 武道館という大きな会場でのパフォーマンスが公式に公開されることで、年末のクリスマスライブに向けて、バンドの現在地やステージングのスケール感をあらためて共有できるタイミングになっている。
アニメ主題歌シングル、5thアルバム、武道館公演映像、そしてクリスマスライブ――これらがすべて2025年の後半にぎゅっと詰め込まれているため、「まほうがつかえる2025」は、単独のライブというよりも、1年の集大成を締めくくる“最終章”のような位置づけに見えてくる。
羊文学の“いま”と『Feel / mild days』の意味

ここからは、少し腰を据えて背景を整理してみたい。
羊文学は、TVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」エンディングテーマ「more than words」のヒットによって、国内外で一気に知名度を高めたあと、ドラマ、映画、アニメといった複数のタイアップを通じて活動の幅を広げてきた2024年には横浜アリーナ単独公演を成功させ、2025年にはUSツアーとアジアツアーを完走するなど、ライブの規模も一段階ステップアップしている。
その流れの中で登場したのが、アニメ『サイレント・ウィッチ』のOP/EDをまとめた『Feel / mild days』だ。主人公モニカの“声にならない感情”や、人前に出ることへの戸惑いと、それでも誰かを守ろうとする意思は、羊文学がこれまで描いてきた内省的な感情線と自然に接続している。静かな日常の揺らぎや、心の中のざわめきをすくい取るのが得意なバンドだからこそ、ファンタジー作品の主題歌であっても、聴き手の実感に落とし込める曲になっている印象だ。
一方、5thアルバム『D o n' t L a u g h I t O f f』は、複数のタイアップ曲を含みつつも、「笑ってごまかさないで」というタイトルが示すように、自分自身ときちんと向き合う姿勢が貫かれた作品になっている。タイアップで広がったフィールドと、個人的な感情の深掘り――その両方を引き受けたうえで、「ちゃんと自分の本音を見ていたい」というスタンスが感じられる。
『Feel / mild days』は、そのアルバムと直接は別枠のシングルでありながら、同じ時期に制作・リリースされた楽曲群として、羊文学の「2025年モード」を象徴するピースのひとつだと言っていい。大きな会場でたくさんの人に向けて鳴らされる音と、アニメや物語の中で描かれる繊細な心の動き。その両極を結ぶ“ブリッジ”的な役割を担っているのが、このシングルなのだと思う。
そして「まほうがつかえる2025」は、そのブリッジを実際のライブ体験として味わえる場所になる。アニメを通じて羊文学を知った人が、スペシャルシングルを手に取り、チケット抽選に申し込み、会場で「Feel」や「mild days」、そして『D o n' t L a u g h I t O f f』の楽曲たちに出会う。そうやって2025年の物語がひとつのラインとしてつながっていく。
年末、ガラスの靴をモチーフにしたビジュアルが象徴する“魔法が使える夜”に、どんなセットリストと空気が用意されているのか。詳細な発表を待ちながら、シングルとアルバム、そして武道館映像を揃えておくと、当日の楽しみ方がぐっと立体的になるはずだ。

Feel / mild days (完全生産限定盤) - 羊文学 (メガジャケ付)
【完全生産限定盤】CD、紙ジャケット※在庫がなくなり次第終了となります。
羊文学、新シングル『Feel / mild days』&クリスマスライブ“まほうがつかえる2025”開催決定
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