
2025年12月6日、XGのメンバーCOCONAが20歳の誕生日を迎え、長く胸の内に秘めてきた自身のジェンダーについて公式SNSで言葉を届けた。
「私はAFAB Transmasculine Non-binaryです。今年、胸の切除手術を行いました」という率直な告白とともに、手術の傷跡が写った写真も公開し、世界中のファンから大きな反響が寄せられている。
この記事では、COCONA本人が語った言葉を軸に、XGの活動と現在の姿、そして今回の告白が持つ意味を丁寧に紐解いていく。
20歳の節目に明かした、本当のアイデンティティ

COCONAは投稿の中で、自身が「AFAB(出生時に女性として扱われた)」「Transmasculine(男性寄りの性自認を持つ)」「Non-binary(二元的な男女の枠に属さない)」という立場にあることを明確に記した。
“女性として見られること”に強い違和感を抱えていたこと、自分を受け入れるまでに長い時間を必要としたこと、そしてトップサージェリーを経て「新しい扉が開いた」と感じたことを静かに、しかし力強く伝えている。
COCONAは「自分の中にあるものは、ダメなものじゃない」と思えるようになった現在を振り返り、その背景にはメンバー、プロデューサーのJAKOPS(SIMON)、両親の存在が大きかったと感謝の言葉を添えた。
COCONAというアーティスト— 世界に届くラップと、静かに積み重ねてきた軌跡
COCONAは2022年にXGとしてデビューして以来、ラップ・ダンス・語学力を武器に世界規模で注目されてきた。特にラップでは力強い低音と滑らかなフローが評価され、グループの音楽的な中核を担う存在として知られている。
ステージ上での存在感とは裏腹に、インタビューでは落ち着いた話し方や誠実な姿勢が印象的だと紹介されることもあり、そのギャップこそがCOCONAの魅力として語られることが多い。
今回の告白もまた、アーティストとしてのパフォーマンスだけでなく、“人としての言葉”を世界に向けて発信したものとして、多くの読者に受け止められている。
公表を支えたXGとJAKOPS(SIMON)—「人として尊重される場所」を掲げる
COCONAの投稿を受け、エグゼクティブプロデューサーのJAKOPS(SIMON)はInstagramでコメントを発表した。
「一人ひとりがアーティストとしてだけでなく、一人の人間として尊重され、自分の人生を愛せるよう支え続けたい」
「メンバーが持つ本質的な心こそが、XGとXGALXのCOREだ」
このメッセージは、ジェンダーやアイデンティティの多様性を前提にしたサポート体制を明確に示しており、ファンからも「環境の良さが伝わる」「安心して応援できる」といった声が寄せられている。
さらに、成人となった全メンバーを祝う記念写真も公開され、COCONAの節目をグループ全体として祝福する空気が伝わってきた。
今回の公表が持つ意味 — 単なる“ニュース”では終わらない理由
COCONAのメッセージが大きく注目された背景には、次のような文脈がある。
海外市場を主戦場とするXGのメンバーが、ジェンダーに関するパーソナルな内容を公表したこと
ノンバイナリーの認知が広がる中、影響力のあるアーティストが自ら望む形で情報を発信したこと
音楽業界において当事者の声が表に出る機会が限られている中での、極めて重要な出来事であること
COCONAの言葉は、当事者だけでなく、ジェンダーに迷いを抱える人、そしてその周囲にいる人々にとっても、大きな示唆を与えるものとなっている。
「この文章が、誰かの心にそっと光を灯せますように」という最後の一文が示すとおり、COCONA自身も“誰かの救いになる可能性”を意識しながら発信したことが読み取れる。
■ XGとして、COCONAとして、これから歩む未来
投稿の最後でCOCONAは「これからもXGとXGALXと作る未来が楽しみ」と綴った。
ジェンダーに関する公表は人生のゴールではなく、あくまで自分らしく活動を続けていくための新たなスタートラインだと言える。
XGは今後もグローバル市場を中心に活動の幅を広げていくとみられるが、その中でCOCONAがどんな表現を示してくれるのか、ファンの期待はますます高まっている。
【追記】ジェンダーと音楽が交わる現在地 — COCONAの公表が投げかけた問い

今回の出来事は、単に個人の発信に留まらない。
特に日本のエンタメにおいて、ノンバイナリーやトランスマスキュリンといった概念が一般層に浸透しているとは言い難い現状がある。
COCONAの公表は、以下のような議論を促すきっかけともなっている。
- 当事者が安心して自己開示できる環境づくり
- ジェンダーに関する知識や理解を深めるための教育・情報発信
- アーティストの“個人としての尊重”をどう守るか
- ファンコミュニティがどのように寄り添い、支えていくか
世界的に見ても、アーティストのカミングアウトは大きな節目となることが多い。
COCONAの言葉は、そのまま次の時代のスタンダードをつくる一歩になる可能性がある。
— 自分らしさを選んだCOCONAと、変わり始めたポップカルチャー
COCONAの告白は、強さでも弱さでもなく、「正直でありたい」というシンプルでまっすぐな姿勢から生まれたものだ。
XGとして世界を舞台に立つアーティストが、自身の人生に向き合い、その言葉を共有したことには大きな意義がある。
これからもCOCONAが音楽とともに歩む未来を見守りながら、今回のメッセージが広く届き、多様性を受け入れる文化がより豊かに育っていくことを願いたい。
「性別の枠を超えて」— XG・COCONA、ノンバイナリーとトップサージェリーを告白。20歳の節目に語った“自分らしさ”
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