
モーニング娘。’25の牧野真莉愛が、2026年2月2日に写真集(タイトル未定)を発売する。
25歳の誕生日当日に届けられるこの一冊には、「25歳のこたえ」というテーマが掲げられている。
この言葉は、強い主張や結論を示すものではない。むしろ本作は、長年アイドルとして活動してきた牧野真莉愛が、いまの自分をそのまま切り取ろうとした記録として位置づけるのが自然だろう。
本記事では、写真集の内容を起点にしながら、牧野真莉愛の人物像、現在の活動、そして「25歳のこたえ」という言葉が持つ意味を整理していく。
モーニング娘。牧野真莉愛という存在
牧野真莉愛は、モーニング娘。の中でも長い活動歴を持つメンバーの一人だ。
ステージパフォーマンス、ビジュアル表現、メディア露出など、グループ内外で多様な場面に立ってきた。
特筆すべきなのは、年齢を重ねる過程で活動の方向性を大きく変えるのではなく、積み重ねの延長線上で現在地を更新している点である。加入当初の印象と現在の姿を比べても、急激な変化より「輪郭がはっきりしてきた」という印象を持つ人は多いはずだ。
25歳という年齢は、アイドルにとって一つの節目として語られることが多い。だからこそ今回の写真集は、転換点というよりも、途中経過を記録する意識が前面に出ている。
現在の活動から見えるスタンス

現在も牧野真莉愛は、モーニング娘。’25としてのグループ活動を軸にしながら、写真集やメディア出演など、さまざまな形で表現の場に立っている。
活動の幅が広がっても、役割や立場を過度に強調することはない。
その姿勢は、年齢による変化というよりも、経験を重ねた結果としての安定感として受け取ることができる。
25歳になったから何かを変えた、というよりも、これまでの延長線上に「今」がある。その感覚が、今回の写真集のトーンとも一致している。
写真集「25歳のこたえ」に映る風景
写真集の撮影地は、オーストラリア・パース。
青い空と海が広がる自然の中、歴史ある劇場、夜景が印象的な街並みなど、ロケーションは多彩だ。
公式発表では、「少女でも大人でもない、“いま”の牧野真莉愛」を切り取った一冊とされている。
実際に収められているのは、作り込まれた演出以上に、時間の流れを感じさせる表情や佇まいだ。
強く何かを主張するカットではなく、環境の中に自然に溶け込む姿が中心となっており、写真集全体からは穏やかな空気が伝わってくる。
コメントから読み取れる素顔

牧野真莉愛は、本作について次のようにコメントしている。
パースの空や海、サンセットの美しさ、コアラとの触れ合い。
それぞれのエピソードは大きな言葉で飾られてはいないが、現地で過ごした時間への率直な感情が伝わってくる。
特に印象的なのは、「写真集に携わってくださった方々が引き出してくれた“パースでの牧野真莉愛”」という表現だ。
これは、自分一人で完成させた作品ではなく、関わった人たちとの共同作業として捉えている姿勢を示している。
25歳という節目に、そうした言葉を選んでいる点にも、現在の彼女の立ち位置が表れている。
「25歳のこたえ」が示すもの
この写真集が示す「こたえ」は、明確な結論ではない。むしろ、「いまの自分はここにいる」という現在地の提示に近い。
過去を振り返りすぎることもなく、未来を誇張することもない。その中間にある「今」を丁寧に写し取る姿勢こそが、本作の核と言えるだろう。
25歳という年齢で示された“現在地”
アイドルにおける25歳という年齢は、しばしば特別な意味を持たされる。
転機、区切り、次のステージ。さまざまな言葉が当てはめられてきた。
しかし牧野真莉愛の今回の写真集は、そうした定型的な語り口から一歩距離を取っている。
強いメッセージを打ち出すのではなく、環境と時間の中にいる自分を記録する。その選択自体が、現在のスタンスをよく表している。
写真集に写る姿から受け取れるのは、「変わろうとしている自分」よりも、「積み重ねの中にいる自分」だ。
年齢を重ねたからといって、無理に大人像を演じることもない。かといって、若さにしがみつく印象もない。
誕生日当日に発売される点も象徴的だ。
節目を強調しすぎず、しかし曖昧にもせず、「今」をきちんと区切る。その距離感は、長く活動してきたからこそ選べるものだろう。
「25歳のこたえ」とは、完成形ではない。
それは、これまで歩いてきた道の延長線上にある現在地を確認する行為であり、次へ進むための一つの整理でもある。
牧野真莉愛が提示したのは、大きな結論ではなく、静かな肯定だった。
いまの自分をそのまま示すこと。その選択が、この写真集の最大の特徴であり、25歳という年齢で示された一つの答えなのだ。


