音楽

SAKANAMON「unique」MV公開、マンガ家の葛藤と成長を描く物語が示す“自分らしさ”

SAKANAMON「unique」MV公開、マンガ家の葛藤と成長を描く物語が示す“自分らしさ”

SAKANAMONが2026年1月21日にリリースしたミニアルバム『kodomo to otona』から、リード曲「unique」のミュージックビデオがYouTubeで公開された。

本作は単なる楽曲映像にとどまらず、一人のマンガ家が自分を信じて描き続ける姿を通して、「自分らしく生きるとは何か」を静かに問いかけるストーリー仕立ての作品となっている。

近年のSAKANAMONが一貫して提示してきたテーマが、このMVではより具体的な“人生の物語”として結晶化している。







「unique」が描くのは、才能ではなく“信じ続ける意志”

「unique」は、誰かと比べて優れていることを誇示する歌ではない。

むしろこの楽曲が焦点を当てるのは、「評価されなくても、すぐに結果が出なくても、それでも続ける」という極めて現実的な姿勢だ。

MVの主人公はマンガ家。

締切、評価、生活への不安といった現実に直面しながらも、描くことをやめない。その姿は、音楽や創作に限らず、仕事や人生の選択に迷う多くの人に重なる。

歌詞と映像が交差することで浮かび上がるのは、「自分らしさ」とは才能の証明ではなく、選び続ける態度そのものなのだというメッセージだ。

映像を手がけたのは常間地裕、過去作との静かな連続性

本MVの監督を務めたのは、映像作家の常間地裕。

彼は過去に「猫の尻尾 feat. 蒼山幸子」のMVを手がけており、SAKANAMONの楽曲世界を物語性のある映像へと翻訳してきた実績を持つ。

今回の「unique」でも、過剰な演出や説明は排され、淡々とした日常描写が積み重ねられていく。

その積み重ねこそが、主人公の葛藤や成長をリアルに感じさせ、楽曲のメッセージを強く補完している。

ミニアルバム『kodomo to otona』が持つ二つの視点

SAKANAMON「unique」MV公開、マンガ家の葛藤と成長を描く物語が示す“自分らしさ”

「unique」が収録されているミニアルバム『kodomo to otona』は、そのタイトルどおり“子供”と“大人”の両方に向けた視点を内包した作品だ。

子供向け楽曲としては、声優の茶風林を迎えた「ありありあり」や、テレビ東京系「シナぷしゅ」2025年11月の“つきうた”として放送された「すきなきもちもち」が収録されている。一方で、大人に向けた楽曲として「ただそれだけ」が配置され、現代社会の中で自分を見失わないことの難しさと尊さをロックナンバーとして提示する。

アルバム全体を通して聴くと、「unique」はその両者をつなぐ中心軸として機能していることが分かる。







仕掛けとしても印象的な、特殊スリーブ仕様

『kodomo to otona』のフィジカル盤には、特殊スリーブが付属する。

スリーブをジャケットにかざすことで絵柄が浮かび上がる仕様となっており、視覚的にも“見方によって変わる世界”を体験できる仕掛けだ。

このアナログ的な遊び心は、効率や即時性が優先されがちな現代において、立ち止まって向き合う時間の価値を思い出させる。作品全体の思想と、パッケージデザインが無理なく接続している点も印象深い。

全国ツアー「kodomo mo otona mo」で楽曲はどう鳴るのか

ミニアルバムのリリースにあわせ、ライブツアー「SAKANAMON TOUR 2026 “kodomo mo otona mo”」の開催も発表されている。

ツアーは2026年2月から3月にかけて全国4都市を巡り、最終公演は3月6日、藤森元生(Vo, G)の誕生日当日に東京・Veats Shibuyaで行われる。

MVで描かれた「unique」の物語が、ライブという生身の空間でどのように響くのか。

アルバムの世界観を体感する場として、今回のツアーは重要な位置づけとなりそうだ。

SAKANAMON「kodomo to otona」収録曲

  1. ありありあり
  2. ただそれだけ
  3. すきなきもちもち
  4. アオイ
  5. うちゅうのかいぶつ
  6. jellyfish
  7. とのさまとファラオ
  8. unique






SAKANAMON TOUR 2026 “kodomo mo otona mo” 日程

  • 2026年2月11日(水・祝)愛知県 CLUB UPSET
  • 2026年2月28日(土)福岡県 INSA
  • 2026年3月1日(日)大阪府 Music Club JANUS
  • 2026年3月6日(金)東京都 Veats Shibuya

なぜ今、「自分らしさ」を物語として描くのか

近年、「自分らしく生きる」という言葉はあまりにも軽く消費されてきた。SNSでは個性が数値化され、創作は評価とアルゴリズムにさらされる。そんな環境の中で、“自分を信じる”という行為は、決してロマンチックな理想論ではない。

「unique」のMVがマンガ家を主人公に据えたのは象徴的だ。マンガという表現は、完成するまでに膨大な孤独と時間を要する。結果が出る保証もなく、それでも描き続ける行為は、まさに「信じる力」そのものだ。

SAKANAMONはこのMVで、「特別であれ」とは言わない。代わりに示されるのは、「やめなかった人間の背中」だ。その静かな説得力こそが、この作品が多くの視聴者の心に残る理由だろう。

子供にも、大人にも、そしてその境界で揺れるすべての人へ。「unique」は、“自分らしさ”を探す物語ではなく、自分を続ける物語なのだ。

SAKANAMON「unique」MV公開、マンガ家の葛藤と成長を描く物語が示す“自分らしさ”

2026/1/22

SAKANAMON「unique」MV公開、マンガ家の葛藤と成長を描く物語が示す“自分らしさ”

SAKANAMONが2026年1月21日にリリースしたミニアルバム『kodomo to otona』から、リード曲「unique」のミュージックビデオがYouTubeで公開された。 本作は単なる楽曲映像にとどまらず、一人のマンガ家が自分を信じて描き続ける姿を通して、「自分らしく生きるとは何か」を静かに問いかけるストーリー仕立ての作品となっている。 近年のSAKANAMONが一貫して提示してきたテーマが、このMVではより具体的な“人生の物語”として結晶化している。 「unique」が描くのは、才能ではなく“ ...

【名曲選】アリカナシカ / SAKANAMON

2025/11/20

【名曲選】アリカナシカ / SAKANAMON

https://youtu.be/aHMHXeaG13E?si=kXZeCNTzWfOotLqr

この記事を書いた編集者
この記事を書いた編集者

ポプバ編集部:Jiji(ジジ)

映画・ドラマ・アニメ・漫画・音楽といったエンタメジャンルを中心に、レビュー・考察・ランキング・まとめ記事などを幅広く執筆するライター/編集者。ジャンル横断的な知識と経験を活かし、トレンド性・読みやすさ・SEO適性を兼ね備えた構成力に定評があります。 特に、作品の魅力や制作者の意図を的確に言語化し、情報としても感情としても読者に届くコンテンツ作りに力を入れており、読後に“発見”や“納得”を残せる文章を目指しています。ポプバ運営の中核を担っており、コンテンツ企画・記事構成・SNS発信・収益導線まで一貫したメディア視点での執筆を担当。 読者が「この作品を観てみたい」「読んでよかった」と思えるような文章を、ジャンルを問わず丁寧に届けることを大切にしています。

記事執筆依頼お問い合わせページからお願いします。