ステージに立った瞬間、空気が変わる。
それは激しいパフォーマンスや派手な演出のせいではなく、“余白”の中に張り詰めた緊張感を漂わせる、BE:FIRSTの表現力によるものだ。
結成から4年目を迎えた今、彼らのステージには明確な“静と動”のコントラストがある。
だが、それは単に動きの緩急ではない。「止まることで魅せる」「抜くことで際立たせる」――表現の質に向き合い続けてきた者だけが到達できる、研ぎ澄まされた“間”の感性がそこにはある。
研ぎ澄まされた「間」の感性──“見せすぎない美学”という武器
BE:FIRSTのパフォーマンスを見てまず驚かされるのは、“何もしていない時間”すら計算され尽くしていることだ。
振付の中で、あえて“止める”瞬間がある。
音にぴたりと合わせて動きを止める、あるいは、音が鳴っているのに微動だにしない“静”を保つ──これらは、彼らが意識的に取り入れている表現手法のひとつと見られる。
このような間合いの演出は、単に「カッコいい」だけではない。
“動”だけでは伝えきれない感情やニュアンスを、あえて動かないことで届ける。それが、BE:FIRSTが積み上げてきた“引き算の美学”なのだ。
これは日本の伝統芸能にも通じる、「余白」にこそ物語を宿すという感覚にも近い。派手に見せることが重要とされるポップシーンの中で、BE:FIRSTは明らかに異質な輝きを放っている。
メンバーごとに異なる「表現の形」──個性が織りなすステージの多層構造
7人のメンバーは、それぞれ全く異なるアプローチで“表現”に向き合っている。
SOTAは、身体の一部を繊細に動かすことで、余韻そのものを感じさせるような表現を見せることが多い。
JUNONは、力を抜いた中にも温かみのある表情や所作で、観る人の感情にそっと寄り添う印象を与える。
RYUHEIは、視線や指先、わずかなタイミングのずれで“色気”を生み出すような演出が特徴的だ。
彼らのパフォーマンスは単なる振付の集合体ではなく、各メンバーの“解釈”が重なり合って立体感を生んでいる。
だからこそ、ひとつの楽曲を何度観ても、観るたびに新しい発見があるのだ。
歌とダンスが“分離しない”グループ──BE:FIRSTが見せる統合されたパフォーマンス
一般的なアーティストでは、歌唱とダンスが分離しているケースが多い。
だが、BE:FIRSTは違う。音楽と身体表現が、完全に“ひとつの言語”として機能している。
彼らのダンスは、“歌を伝える手段”として機能しているだけでなく、歌詞に込められた感情の“増幅装置”として設計されているようにも感じられる。
その証拠に、彼らのステージには一切のムダがない。
それぞれの振付が、歌詞の内容、歌声の質感、ビートのグルーヴと丁寧にリンクしている。もはやダンスというより、“音楽を演じる”という領域に踏み込んでいるようにも見える。
変わりゆくステージ、変わらない軸──進化と深化の現在地
SNSやメディアでも、BE:FIRSTは「パフォーマンスごとに進化している」と評されることが多い。
だが、その進化は、常に“芯をぶらさない”ことを前提に行われている。
「どんな曲をやってもBE:FIRSTに見える」
その正体は、“表現の一貫性”と“表現の多様性”を共存させる難しさに挑み続けてきた結果だ。
変わりゆく音楽性や演出、トレンドに柔軟に対応しながらも、彼らのパフォーマンスには、“感情を届ける”“心を動かす”ことへの強い意志が感じられる。
未来を見据えるBE:FIRST──“今”を更新し続ける7人の姿勢
BE:FIRSTの現在地は、あくまで通過点に過ぎない。
彼らはいつも、“今”を壊しながら“次のBE:FIRST”を生み出している。
オーディション番組『THE FIRST』から始まった旅路は、いまや国内外での評価を得るまでになった。
そして彼らの眼差しは、すでに次のステージに向いている。
進化を恐れず、深化を怠らず。
静と動、力と抜き、歌とダンス、すべての対極を自在に操るBE:FIRSTの表現は、これからも多くの人の心を震わせていくだろう。
📝 BE:FIRSTが築く“静寂の力”とは?──音楽と沈黙のあいだにあるもの
現代の音楽シーンは、情報量の多さやスピード感が求められる時代だ。
だがBE:FIRSTはその潮流の中で、「あえて余白を残す」「すべてを埋めない」という、極めて繊細な選択をしている。
その象徴が、“音が鳴っていない瞬間”の使い方だ。
沈黙の中で、身体がかすかに揺れたり、表情がふと変わったりする。その一瞬に、観る者は引き込まれる。
これは単なる“間”ではなく、「語りすぎないことで感情を伝える」という高等技術だ。
まるで俳句や茶道に通ずるような“引き算の美”が、BE:FIRSTのパフォーマンスの中には息づいている。
そして何より、それができるのは、彼らが圧倒的な基礎力と表現力を兼ね備えているからこそ。
「静けさ」を恐れない。その勇気が、彼らを唯一無二の存在へと押し上げている。
静と動を操るBE:FIRST─表現者として進化し続ける7人の今
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