実は監督が両方とも園子温と知らずに観た作品「冷たい熱帯魚」(2010年)「ヒミズ」(2012年)。
両方とも事件のオマージュしたり、原作があって、前情報があったので意外性が無いのは仕方ないかと思う。
両作品を通して言えるのは、俳優の演技がいい。生々しくてリアル。これも監督の力が大きいように思える。
「冷たい熱帯魚」は1993年に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした物語である。
猟奇殺人が好きな人は好きだろうけど、この手のが好きな人はストーリーに物足りなさを感じるかも。監督が再編集できるなら、「黒沢あすかが笑っているくだりでエンドロール」と言っていたように、そこで終わりかと僕も思った。
69点/100点満点中
ヒミズはマンガが好きで観たのもある。明らかに震災後に書き直したなってのが分かる箇所が幾つもあった。正直萎えた。この作品にそれは盛り込まなくてよし!最後はなんかハッピーエンドっぽくなってて良かったような気もするが、全体の仕上がりを見ると「ヒミズ」世界観が見事に崩れているような気がした。残念。
64点/100点満点中