
ドラマ『ラストマン -全盲の捜査官-』で奇跡のバディを演じた福山雅治と大泉洋。あの息ぴったりのコンビが、再びスクリーンに帰ってくる――。
しかし今回の見どころは、事件解決だけではない。
俳優として、それぞれの道を歩んできた2人が今、どんな思いで再び肩を並べるのか。その舞台裏には、“ただの再共演”では語り尽くせない絆があった。
「経験を重ねたからこそ、噛み合う」
福山雅治と大泉洋、それぞれの現在地
福山雅治は50代を迎えた今も、主演として第一線を走り続けている数少ない存在だ。音楽活動と並行しながら、俳優としても深みを増し、年齢を重ねた表情や所作に説得力が宿るようになった。
一方、大泉洋は「国民的ユーモリスト」としての顔を持ちつつ、シリアスな役柄にも引く手あまた。近年では映画賞の常連となり、存在感はもはや“名脇役”の枠を超えている。
そんな2人が演じるのは、まったく正反対の価値観を持つFBI捜査官・皆実広見と、孤高の刑事・護道心太朗。前作での衝撃の展開──「実の兄弟である」という事実を乗り越えた今、2人は“2年後のバディ”として再び動き出す。
「最強バディ」の誕生と進化
前作で描かれたのは、ぶつかり合いながら信頼を築いていく過程だった。
だが今回の舞台は、より深いところにある。
再び訪日した皆実(福山)に呼び出された心太朗(大泉)は、北海道でとある女性と出会う。その女性は、皆実の初恋の人──そして、命を狙われる存在でもあった。物語は、個人的な想いと巨大な陰謀が交差するスリリングな展開へと発展していく。
ドラマで築かれた“バディの絆”は、今作で試されることになる。それはスクリーン上だけでなく、実際に撮影現場でも同じだったようだ。
雪原の現場で見せた“素の2人”
幕間スペシャル映像では、過酷な雪原ロケの様子が紹介されている。
白銀の世界でカメラが回る中、大泉が「歳をとればとるほど命取りになるよ、ラストマンの撮影は」と笑うと、福山もすかさず「アグリーです」と返す。劇中さながらの掛け合いは、もはや職人芸。
さらに、福山が「大氷原ですよ。あの冷たいところで、アップしてたでしょ?」と振ると、大泉は「生きるために温めてました!」と爆笑コメント。
2人の間に流れる信頼とユーモアは、役作りでは作れない“素の関係”そのものだ。
再集結した仲間たちと、チームの成熟
今作では、永瀬廉(King & Prince)、今田美桜、松尾諭、吉田羊らおなじみのキャストも続投。福山は「どのキャラクターも本当に生きている」とコメントし、大泉も「皆実さんがかっこよすぎて、僕はちょっとだけ面白に走ってます」と冗談を交えながらも、作品への愛情をにじませた。
彼らの演技には、1年以上のブランクをまったく感じさせない。むしろ、“同じ物語を背負う仲間”として、全員が自然に一体感を取り戻していたのが印象的だったという。
「今」を語る2人が見据えるもの

福山は、皆実という役柄に「暗闇では無敵」というキーワードを与えた。
これは視力を失っても、心で真実を見通す彼の生き様を象徴している。
対して、大泉が演じる護道は、視えるからこそ苦しむ現実と向き合う役。
立場も手段も違う2人だからこそ、補い合える“最強バディ”になり得たのだ。
そして現実の2人も、まさにそうした関係だ。
お互いの持ち味を尊重し、信頼し合いながら作品を作り上げる──それは年齢を重ねた今だからこそ、より自然に、より深くできることなのかもしれない。
🔍バディドラマに魅了される理由とは?
「バディもの」と呼ばれるジャンルは、いつの時代も一定の人気がある。だが『ラストマン』が特別なのは、“同質ではない者同士”がぶつかりながらも共鳴し合うリアルさだ。
福山演じる皆実は、物理的な制約を受け入れながらも前進し続ける。
一方、大泉演じる護道は、融通のきかない不器用さの中に人間味を宿す。
このコントラストが、視聴者にとって“他人事ではない感情”を呼び起こす。
また、ドラマ版で衝撃を与えた「兄弟」という設定は、単なるサプライズにとどまらず、家族という枠組みの中で生まれる葛藤と赦しを描く手段としても機能していた。
その延長線上にある今回の映画では、“血縁”を越えた本当の絆が試されることになる。バディとして、兄弟として、そして1人の男として──2人がどんな答えを導き出すのか。
それは、私たち自身にも問われているテーマなのかもしれない。
🎬次回予告や関連展開に触れたい方へ

『映画ラストマン -FIRST LOVE-』は2025年12月、全国ロードショー!
詳細・予告映像・今後のスペシャル企画は、以下の公式リンクからチェック!
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