男たちが語る「人生のリアル」。『ゲーテ』6月号の深層とは？
2025年4月24日に発売されたライフスタイル誌『ゲーテ（GOETHE）6月号』は、ただの男性誌ではない。
今号のテーマは、“人生を謳歌する男たち”のリアル──その舞台として選ばれたのが、「楽園アイランド・ホテル」特集だ。
表紙を飾るのは、俳優・小栗旬。そして誌面には、国民的アイドルグループ・SUPER EIGHTの村上信五、世界的建築家安藤忠雄の姿も。
それぞれの分野で第一線を走り続ける3人が、いま何を考え、どんな言葉で「自分自身」を語るのか。その本音に耳を傾けることで、我々は「人生の選択肢」そのものを見直すことになる。
小栗旬「トップに立つ覚悟」──演じること、生きること、導くこと
『ゲーテ』のインタビューで小栗旬が語ったのは、俳優という肩書きを超えた“リーダーとしての現在地”だ。
自身が所属する芸能事務所「トライストーン」で開催された社内イベント『大運動会』では、社員やタレントたちの前に立ち、企画運営を自ら率いたという。
その姿から垣間見えるのは、現場の空気を誰よりも理解し、仲間の士気を高めながら「一つの組織を導く覚悟」を持った男の姿だ。
「トップって孤独。でも、そこから逃げるのは簡単なんです。だからこそ、自分がやるしかない。」
演じるだけでなく、支えること、責任を負うこと、それでもなお楽しむこと──それが今の小栗旬にとっての“役者論”なのかもしれない。
村上信五が挑んだ“哲学書”『半分論』──言葉で「自分」を掘り下げる
エンタメの最前線でマルチに活躍する村上信五が、このたび初の著書『半分論』を出版した。
「タレント本」と聞いて思い浮かべるようなエッセイ集ではない。本人いわく、これは“哲学書”なのだという。
「答えを出す本じゃない。考えるきっかけになればいいと思って書いた。」
自分自身の思考を言葉で見つめ直す行為。それは、笑いや明るさで包み隠してきた“本音”を、あえて晒す行為でもある。
MC・キャスター・アイドルとしての華やかな顔の裏にある、「人間・村上信五」の内面が、1文字1文字に宿っている。
「青春」は、今も終わっていない──83歳・安藤忠雄の信念
そしてもう一人、誌面を彩る男がいる。世界的建築家・安藤忠雄。
大阪を拠点に開催中の大規模個展で掲げたテーマは、まさかの「青春」。齢83にして、その言葉を選んだ背景とは？
「青春っていうのは年齢じゃなくて、どれだけ“未来”を信じてるかで決まると思う。」
建築という“生きた思想”を世界に刻んできた彼が、なおも未来に目を向ける姿に圧倒される。
過去でも成功でもなく、“まだ見ぬ明日”に自分の熱量を投じ続けるその姿勢が、多くの人に勇気を与えるのだ。
なぜ今、この3人の“本音”が刺さるのか？
小栗旬の「リーダー論」、村上信五の「言葉の探求」、安藤忠雄の「未来志向」。
まったく違う道を歩んできた3人だが、その語る言葉には共通点がある。
それは、“生き方を他人任せにしない”ということ。
彼らの選択や信念は、派手な成功だけでなく、葛藤や失敗も抱えた等身大のリアルに満ちている。
そして読者にこう問いかけてくる。「あなたは、どう生きたい？」
“人生論”が今、求められる理由──不安定な時代における「言葉の居場所」
ここ数年、エッセイや自叙伝、哲学書など“人生論”のニーズが高まっている背景には、社会全体の不安定さがある。
AIの進化、気候変動、戦争、価値観の多様化──何を信じて、どこに向かうべきか、誰もが迷いながら生きている。
そんな時代に響くのは、「自分の言葉で生きる人」の声だ。
決して完璧ではない。でも、だからこそ響く。迷いながら、選びながら、前に進もうとする姿に、人は共鳴する。
そして『ゲーテ6月号』は、そうしたリアルな人生の声を編み上げ、読者に静かに差し出す──
「人生に、正解なんてない。ただ、“本気”で生きた軌跡が、言葉になるんだ。」
まとめ
『ゲーテ6月号』は、表紙に込められた「楽園」のような非日常だけでなく、ページをめくるたびに現れる現実と本音が魅力だ。
小栗旬、村上信五、安藤忠雄──それぞれが語る“人生論”は、読者一人ひとりの「これから」を照らすヒントになる。
今、人生をどう歩むか。
その問いに、彼らは“言葉”で応えてくれている。
