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松下洸平演じる牧野の進化!『放課後カルテ』が描く空気を読むだけじゃない大切さ

松下洸平演じる牧野の進化!『放課後カルテ』が描く空気を読むだけじゃない大切さ

©︎『放課後カルテ

学校は、子どもたちにとって最初の「社会」だ。友達や教師との関わりを通じて、異なる価値観を理解し、尊重し合う方法を学ぶ。しかし、成長するにつれて、私たちはその学びをどこかに置き忘れてしまうことがある。

日本テレビ系ドラマ『放課後カルテ』は、そんな「忘れ物」を一つずつ拾い上げていく物語だ。特に第7話では、6年2組のれいか(畠中一花)とクラスメイトたちが直面する葛藤を通じて、子どもたちの成長や社会の本質が浮き彫りになった。さらに、松下洸平演じる牧野がそれらの姿に触れ、自身もまた大きく成長していく様子が印象的だ。

れいかの孤立と気づき―空気を読むだけでは解決しない問題

クラスの中心的存在であるれいかは、明るく活発で友達も多い一方、発言が辛辣だったり規則を無視する行動が目立つ一面もあった。そんな彼女が保健室登校を始めたきっかけは、友人アローラ(コールレクシー)から「感じが悪い時がある」と指摘され、クラスで孤立してしまったことだった。

れいかは「空気を読む」ことが苦手なタイプだ。彼女の率直な言動がトラブルを生む一方、それが誤解や軋轢を生む原因にもなっている。しかし、れいか自身に悪意はなく、むしろその素直さが他人の心を動かす瞬間もあるのだ。

そんなれいかの状況を通じて浮かび上がるのは、「空気を読む」ことの意味と限界だ。日本では、他者の気持ちを察しながら行動することが重視される。だが、その空気を重視しすぎるあまり、言いたいことを飲み込んでしまうことが多いのも事実。結果として、問題が複雑化したり、心にわだかまりを抱えたりすることもある。

親子のすれ違い―れいかの介入が修復したもの

一方で、もう一つのストーリーとして描かれたのが、聡(渡邉斗翔)と母・順子(市川由衣)の親子関係だ。父親の家出をきっかけに部屋にこもるようになった聡は、母とほとんど会話をしなくなっていた。母は息子の態度を拒絶と捉え苦しんでいたが、実際のところ、聡は自分が「家族を壊した」と感じて自責の念に苛まれていたのだ。

聡が家を抜け出し、父親を探しに行ったことを知ったれいかは、自ら介入する。父親との再会は叶わなかったものの、れいかの「寂しいものは寂しいでしょ」という言葉が母と息子のわだかまりを解きほぐした。れいかは空気を読むことをせず、率直な気持ちをその場でぶつけた。この行動こそが、二人を繋ぎ直すきっかけとなったのだ。

牧野の成長―子どもたちに学ぶこと

松下洸平演じる牧野の進化!『放課後カルテ』が描く空気を読むだけじゃない大切さ

©︎『放課後カルテ

松下洸平演じる牧野は、かつて小児科医として患者の体だけを診てきた。感情に寄り添うことを避けた結果、問題を引き起こした過去がある。しかし、学校で子どもたちと向き合う中で、体と心は切り離せないものだと気づいていく。

今回、れいかや聡のエピソードを通じて牧野は、相手の感情を察するだけではなく、自分の気持ちを率直に伝える大切さを学ぶ。その姿は、ただの観察者ではなく、子どもたちと一緒に成長していく大人として視聴者の心に響く。

また、牧野は聡の母・順子に「一人で抱え込む必要はない」と優しく寄り添う。この言葉には、自らの失敗から得た学びが込められている。高崎(田辺誠一)が驚くほどの成長を見せた牧野の姿は、ドラマの重要なテーマを象徴するものだった。

空気を読むより大切なこと

『放課後カルテ』第7話は、空気を読むだけではなく、自分の気持ちを正直に伝える大切さを教えてくれるエピソードだった。時に空気を読まない勇気を持つことが、人間関係の新たな扉を開くこともある。そして、それは大人もまた学び直すべき重要な教訓だ。

牧野やれいかたちの成長物語を通して、このドラマは「社会とは何か」を問いかけ続ける。視聴者もまた、自分自身や周囲との関係を見つめ直すきっかけを得られるはずだ。

『放課後カルテ』は、学びと成長を描くドラマでありながら、視聴者にも深い気づきを与えてくれる作品だ。次回はどのような物語が紡がれるのか、期待が高まる。

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この記事を書いた執筆者・監修者
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ポプバ ドラマ部:佐伯・Pちゃん

脚本家でオタク。
小さい頃からドラマや映画が大好きで、自分でドラマや映画の脚本を書いていました。コンクルールなどにもよく応募していました。 テレビドラマは毎期欠かさず全タイトルをチェック!面白いものは観続けますが、面白くない作品はドロップアウトしちゃいます。
漫画やアニメ、映画も邦画洋画問わずに観ちゃう雑食系。いろんな角度からドラマを観ています!ぜひ皆様の感想も知りたいです!

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