9月30日発売の『週刊少年ジャンプ』44号で、『呪術廻戦』がついに壮大な物語の幕を下ろしました！

完結を迎えた第271話「これから」は、まさにファンにとって衝撃的な展開が詰まったエピローグで、SNSでは驚きと感動の声があふれています。しかし、この最終回には、物語の大きな謎が新たに浮かび上がる要素も多く、特に宿儺の過去に隠された“真実”が大きな話題を呼んでいます。

宿儺と魂の邂逅…彼の人生を変えたかもしれない2人の人物

第271話では、虎杖悠仁や伏黒恵、釘崎野薔薇らが「迷惑呪詛師」の起こした事件に奔走する一方で、読者の注目を集めたのは死後の宿儺の描写です。宿儺は魂の通り道で真人と再会し、彼との対話を通じて自らの人生を振り返ります。ここで、宿儺は自らの過去を語り、彼の人生が二度、別の道を選ぶことができたかもしれない瞬間があったと告白します。

この時、彼の背後には謎めいた2人の人物が描かれています。1人は巫女服を纏った黒髪の女性、もう1人は和装の子ども。彼らが宿儺の人生に大きな影響を与えた可能性が示唆され、読者の間でその正体を巡る議論が白熱しています。

宿儺の隣に立っていた存在：和装の子どもは裏梅か？

この2人のうち、まず和装の子どもについては、裏梅であると考えられます。第219話で描かれた宿儺の過去編に登場した裏梅は、1000年前に宿儺と行動を共にしていた存在です。彼の忠実な側近であり、その外見は今回の和装の子どもと酷似しています。

さらに注目すべきは、宿儺と裏梅が魂の通り道で手をつないで歩くシーンです。この描写からも、2人が深い絆で結ばれていたことがうかがえます。裏梅は単なる側近というだけではなく、宿儺に別の生き方を提示できた可能性がある重要な人物だったのかもしれません。

『呪術廻戦 公式ファンブック』では、芥見下々が裏梅について「料理の才能によって宿儺の隣に立つことを許された人」と表現していますが、ここからは表面的な関係以上に、彼らの間にはより深い信頼や関係性があったのではないかとも考えられます。

巫女服の女性の正体とは？天元との関係が示唆される

もう1人、宿儺に別の生き方を示した可能性のある巫女服の黒髪の女性については、天元であるとの説が有力です。天元は、宿儺と同じ時代、1000年以上前に生きていた人物であり、単行本23巻では人間だった頃の天元の姿が描かれています。今回の巫女服の女性と見た目が似ており、彼女が天元である可能性が浮上しています。

天元と宿儺の関係には謎が多く、特に第222話で、宿儺が自らの即身仏となった姿を見て「皮肉のつもりか」とつぶやいたシーンが印象的です。これが単なる独り言ではなく、両者の過去に何らかの因縁があったことを示唆しているのではないかと考えられます。

さらに、現代の天元は異形の姿をしていますが、その4つの目は完全体となった宿儺と共通点があります。この点からも、天元と宿儺には深い関係性や対立があった可能性が高いと推測できます。読者の間では、天使が宿儺を「堕天」と呼んでいたこともあり、天元の「天」との関連が指摘されています。これらの要素が、2人の運命的なつながりを裏付けているのかもしれません。

宿儺の指と誰かの手…最後のシーンが示す新たな可能性

©︎呪術廻戦 / 芥見下々

最終話のラストシーンでは、宿儺の指が百葉箱に保管されている場面が描かれていますが、その根元には誰かの手が添えられているかのような描写がありました。これが誰の手なのかは明示されていませんが、宿儺が虎杖との戦いを通じて孤高の存在から変化を遂げた可能性を示しているようです。長い間、他者を拒絶してきた宿儺が、最後には誰かを受け入れる生き方を選んだのかもしれません。

このシーンは、宿儺の孤高な生き様に対する一つの結末を示しており、もし後日談や続編が描かれるなら、宿儺の過去や彼がどのような心境の変化を遂げたのかについて、さらなる掘り下げが期待されます。

宿儺の過去に隠された謎が、最終話で少しずつ明らかになったことで、ファンの間ではさらなる考察が飛び交っています。彼の運命を左右したかもしれない2人の人物は、物語の鍵を握る重要な存在であり、彼らの正体や役割に今後の展開があるのかどうか、多くのファンが期待を寄せているのです!