12月よりWOWOWで放送・配信される連続ドラマW 池井戸潤スペシャル『かばん屋の相続』。この新作オムニバスドラマには、4篇それぞれに主演が立ち、働く人々の日常に潜むドラマと向き合います。
中でも注目されるのが、第1話「十年目のクリスマス」で主演を務める町田啓太と、第4話「かばん屋の相続」で主演を張るなにわ男子・藤原丈一郎の存在です。
俳優として確かな実力を築いてきた町田と、アイドルの枠を超えて役者としても成長著しい藤原。2人がそれぞれの持ち味を活かし、社会の中で葛藤する“普通の男”をどう描くのか――。その魅力と背景に迫ります。
■ 池井戸作品の「リアルさ」と向き合う、俳優たちの現在地
『かばん屋の相続』は、池井戸潤が2000年代に発表した短編集から選ばれた4篇をドラマ化するもの。それぞれ1話完結型のオムニバス形式となっており、銀行や信用金庫を舞台に、“働く男たち”の葛藤、迷い、そして小さな希望が丁寧に描かれます。
町田啓太と藤原丈一郎が演じるのは、どちらも華やかさとは程遠い、けれど確かに誰かの人生を支える「日陰の主人公たち」。彼らがこの作品でどう輝くのかは、それぞれの“今”と切っても切り離せません。
■ 町田啓太:静かな葛藤を演じ切る、15年目の俳優の真価
▷ 永島慎司(「十年目のクリスマス」)役
町田啓太が演じるのは、突然の会社倒産により人生が一変した元銀行員・永島慎司。そんな彼が、かつての上司だった神室の不可解な行動に疑念を抱き、その真相に迫っていくという物語です。
この役には「過去と対峙する静かな強さ」が求められます。町田自身も、「家族や人との絆を丁寧に描いた作品」と語り、単なるミステリーではなく、感情の深層に触れる作品であることを強調しています。
「信頼関係が築けているスタッフと再び挑めることが楽しみ」と語る町田は、これまで以上に現場との一体感を大切にしている様子。
(町田啓太コメントより)
今年、デビュー15周年を迎えた町田啓太。Netflixドラマ『グラスハート』や各種イベントへの出演を経て、キャリアにさらなる奥行きを与える時期に入っています。
彼が演じる“永島”は、視聴者にとっては「どこか自分に重なるような存在」。町田の持つ繊細な感情表現が、より一層そのリアリティを引き立てることになるでしょう。
■ 藤原丈一郎:“信金マン”として生きる挑戦と、新たな地平
▷ 小倉太郎(「かばん屋の相続」)役
一方、なにわ男子・藤原丈一郎が挑むのは、遺産相続という繊細なテーマに巻き込まれる信用金庫職員・小倉太郎。会社を支えてきた次男ではなく、家業を嫌い銀行員となった長男に全株が譲られる――そんな状況のなか、公平性を保ち、関係者たちの感情と向き合う重責を担います。
藤原自身、「専門用語の多さや言い回しに苦労した」と語っており、この作品を“新たな挑戦”と位置づけています。
「今まで見せていない表情を出せる役」と語る藤原は、演じることへの真摯な姿勢を隠しません。
普段はなにわ男子の明るいムードメーカーとして、バラエティやライブで魅せる藤原。しかしこの役では、まるで別人のような“職業人の顔”を見せてくれそうです。
■ 2人の対照が浮き彫りにする、“役者としての現在地”
観点 | 町田啓太 | 藤原丈一郎 |
---|---|---|
演じる職業 | 元銀行員 | 信用金庫職員 |
背景 | 倒産後の謎を追う | 遺産相続の対立に巻き込まれる |
役柄の深み | 自分の過去と再起 | 他者の感情と公平性 |
キャリアの今 | 俳優15周年、国際展開も視野に | 演技への本格シフト、主演作が増加中 |
表現の特徴 | 内省的・緻密な心理描写 | 温かみと真っ直ぐな正義感 |
ふたりの演技スタイルは大きく異なりますが、それぞれの立場で“日常にいるヒーロー”を体現している点で共通しています。大仰なヒロイズムではなく、泥臭くても真っ直ぐな人間像。それが視聴者の心を打つのです。
■ 『かばん屋の相続』で描かれるのは、私たち自身かもしれない
このドラマには、アクションも壮大なスケール感もありません。ですが、そこには“どこか自分にも当てはまりそうな日常の選択と葛藤”があります。
- 「なぜあの人はうまくいっているのか?」
- 「正しいことをしても、誰にも認められない現実」
- 「理不尽な中で、信念をどう持ち続けるか」
そういった問いを突きつけながら、町田啓太や藤原丈一郎が、それぞれの方法で“答え”を模索する。彼らの成長と重なるように、視聴者自身もまた、自分の人生を見つめ直すきっかけを得られるのではないでしょうか。
放送情報まとめ
作品名:連続ドラマW 池井戸潤スペシャル『かばん屋の相続』(全4話)
放送・配信:WOWOWにて2025年12月放送・配信予定
主演キャスト:町田啓太、菅生新樹、伊藤淳史、藤原丈一郎(なにわ男子)
原作:池井戸潤『かばん屋の相続』(文春文庫)
脚本:前川洋一
監督:西浦正記
🧭町田啓太&藤原丈一郎の次なる展開にも注目!
町田啓太:Netflix『グラスハート』での国際的ステップアップに加え、15周年イベントでファンと未来を語る舞台を準備中。
藤原丈一郎:映画『ロマンティック・キラー』での演技にも注目が集まり、「演じるアイドル」から「俳優・藤原丈一郎」へとさらなる進化を続けています。
このドラマが、そのターニングポイントのひとつになることは間違いないでしょう。
町田啓太と藤原丈一郎。表現方法は違えど、それぞれの“働く男”像を通じて伝える想いは同じ――。
「人は、誰かのために、信念を持って立ち向かうことができる」
そんなメッセージを、ぜひあなた自身の感覚で受け取ってみてください。
俳優・町田啓太とアイドル俳優・藤原丈一郎が光る! 『かばん屋の相続』を通してみる、それぞれの“今”と役への挑戦
12月よりWOWOWで放送・配信される連続ドラマW 池井戸潤スペシャル『かばん屋の相続』。この新作オムニバスドラマには、4篇それぞれに主演が立ち、働く人々の日常に潜むドラマと向き合います。 中でも注目されるのが、第1話「十年目のクリスマス」で主演を務める町田啓太と、第4話「かばん屋の相続」で主演を張るなにわ男子・藤原丈一郎の存在です。 俳優として確かな実力を築いてきた町田と、アイドルの枠を超えて役者としても成長著しい藤原。2人がそれぞれの持ち味を活かし、社会の中で葛藤する“普通の男”をどう描くのか――。そ
なにわ男子・藤原丈一郎の進化:ユーモアと芯を持つ男が挑む英語×クールキャラクターの秘密
関西の空気をそのまま連れてきたような軽快なトーク、そして誰からも親しまれる柔らかい笑顔。 なにわ男子の藤原丈一郎といえば、そんな“ツッコミ役”の印象が強いかもしれません。けれど今、彼は“クール”で“英語を話す”謎の男という、これまでにないキャラクターに挑んでいます。 12月12日公開の映画『ロマンティック・キラー』で演じるのは、正体不明の特殊部隊「SAT」の一員。これまでのイメージからは想像もできないような“不敵な笑み”で登場し、まさかの全セリフ英語。観た人を驚かせずにはいられない、藤原丈一郎の新境地です
町田啓太はなぜ“静かなるカリスマ”と呼ばれるのか?演技力と声で魅せる今
静かなるカリスマ──町田啓太という存在 煌びやかな存在感を放ちつつも、決して“うるさくない”。 俳優・町田啓太の最大の魅力は、空気を震わせるような静けさと、そこににじむ強さだ。 LDH(劇団EXILE)に所属する彼は、長らく映像作品の中で安定した演技力を見せてきた俳優の一人。だが近年、“静かなるカリスマ”という呼び名が、ファンの間で少しずつ定着しはじめている。 その理由は明確だ。セリフの少ない場面でも、目線、声のトーン、そして立ち姿ひとつで登場人物の内面を表現できる圧倒的な表現力が、今の町田啓太にはある。
「努力こそが才能」─町田啓太が貫いたストイックな役作りと、現場で信頼された理由
華やかな芸能の世界において、「才能」という言葉はしばしば称賛の代名詞として語られる。 だが、町田啓太はそこに一線を画す。 「僕は“努力できる力”こそが最大の才能だと思っています」──そう語る彼の言葉には、積み上げてきた確かな時間と覚悟がにじむ。 演じることを“鍛える”ものとして真摯に向き合う彼が、今あらためて多くの視線を集めている理由とは何なのか。 ギタリスト役という新境地を選び抜き、仲間とともに作品を支えた“職人型俳優”の現在地に迫る。 ギタリスト役との出会い──「自分にできるのか」という不安からの出発
なにわ男子・藤原丈一郎が“霊の声を聞く男”に!連ドラ初主演『ロンダリング』が描く人間ドラマとは?
2025年夏。注目の深夜ドラマ枠に、ひときわ異彩を放つオリジナル作品が登場します。 主演を務めるのは、なにわ男子の藤原丈一郎。アイドルとして活躍しながら、役者としても着実に歩みを進めてきた彼が、ついに地上波連ドラ初の単独主演を果たしました。 タイトルは『ロンダリング』。 一見してミステリアスなこの言葉が示すのは、ただのホラーやサスペンスではありません。 “死者の声が聞こえる”という奇妙な能力を持つ青年が、事故物件を舞台に人の痛みや社会の裏側に触れていく――重層的な人間ドラマなのです。 売れない俳優×霊の声
「目が合ったら終わり…」目だけで落とされる!“目力・視線が武器”な俳優ランキングTOP10
「その目に見つめられたら、もう抗えない——」感情を奪う“視線の破壊力”に落ちる。 近年、ドラマや映画で「目で語る俳優」が急増中。派手なセリフより、視線ひとつで“全てを語る”俳優に心を持っていかれる人が続出しています。 今回は、「目が合ったら終わり」と話題の“目力・視線が武器”な俳優たちを徹底調査!SNSでの反響、視線シーンの名場面、そして“瞳に宿る演技力”を総合評価し、TOP10を決定しました! 第10位:奥平大兼(俳優・20代前半) “無垢と狂気のあいだ”を見せる瞳の破壊力 コメント: ・「目が泳がない