俳優・山崎賢人は、なぜ“生き残った”のか?
一時は「少女漫画の実写化俳優」として注目され、甘いルックスで大衆の心をつかんだ山崎賢人。だが、そんな彼に“イケメン枠”以上の何かを感じた人も多いのではないだろうか。
彼の演技が真に輝きを増すのは、極限状況下での「むき出しの感情」が試される場面。最新作で見せたその姿は、もはや“イケメン俳優”という言葉だけでは片付けられない。
演じるだけではない。“人間を生きる”という表現
山崎賢人が主演を務めるNetflixシリーズ『今際の国のアリス』。9月25日から配信されるシーズン3では、演技力・身体性・表情すべてが問われる役柄に挑んでいる。
前シーズンでは、生死をかけた“げぇむ”を乗り越え、ようやくウサギ(土屋太鳳)と共に現実世界へ戻ったアリス。しかし、シーズン3では再び“今際の国”へ舞い戻る展開に──。
山崎は脚本を読んだ瞬間、「来た!」と感じたという。
その言葉には、役者として再びこの極限の物語に挑む覚悟がにじむ。
感情表現の限界に挑んだ「火矢のげぇむ」
注目のシーンの一つが、“夜の神社”で繰り広げられる火矢のシーン。原作ファンからも人気の高いこの場面は、日本屈指のCG技術と実写演出で再現されている。
山崎は原作を読んだときから、この場面に特別な想いを抱いていた。
「マンガで読んだときに、火矢のインパクトがものすごくて。脚本でこのシーンを見たときに、“来た!”と思ったんです。」
火矢が降り注ぐ中で、アリスはどのような感情を見せるのか?
演技とCGが交錯するリアルな「恐怖と葛藤」を、山崎は見事に表現している。
撮影現場で見せた“リアルな賢人”
シーズン3では、アリスとウサギが別行動を取る時間も長い。チームに分かれた演技は、単なる役作りを超えて俳優同士の関係性にも変化をもたらした。
山崎は語る。
「チームごとの空気感やキャラクターの違いが出ていて、それぞれの“げぇむ”が持つ意味も深い。みんなが愛されるキャラクターになっているからこそ、生死をかけた瞬間に視聴者も感情移入できるんだと思います。」
ここには、単にセリフを話すだけでなく、“その場に生きる”ことを意識した役作りが反映されている。
土屋太鳳との共演で深まった“演技の相乗効果”
ウサギ役の土屋太鳳は、これまでのシリーズを繰り返し見直して役に臨んだと語る。その背景には、過去のウサギと向き合い、現在のウサギを更新していくという強い意志がある。
そんな土屋との共演は、山崎にとっても大きな刺激となっている。
「一緒に何度も極限の状況を経験してきたからこそ、信頼感が演技にも出ていると思う。」
互いの演技が引き立て合い、シリーズ全体を通して“共に生きる”というテーマをより強く印象づけている。
技術に頼らない、魂の演技
現代の映像作品ではCGやVFXが多用されるが、山崎は「自分の中の恐怖や怒りをどう見せるか」にこだわる。
たとえば、サイコロを使った“げぇむ”では、演出以上に「俳優たちの表情」が視聴者を惹きつける。彼はこう述べている。
「プレイヤーが追い込まれていく中で、みんなのお芝居がどんどん激しく壮絶になっていった。まさに“生きるか死ぬか”の世界観。」
命を懸ける覚悟──それは、アリスという役の中にも、そして俳優・山崎賢人の中にも共通して流れているものだ。
「イケメン俳優」で終わらない理由
10代のころから注目されてきた山崎賢人。だが今、彼は外見ではなく“演技で語る俳優”へと確実に進化している。
『今際の国のアリス』シリーズで見せた彼の芝居には、目に見えない苦悩、怒り、そして静かな希望が詰まっている。
もはや彼を“イケメン俳優”と呼ぶのは失礼だろう。
山崎賢人は、「山崎賢人」というジャンルになろうとしている。
俳優・山崎賢人の代表作で見る「演技の引き出し」進化論
山崎賢人の演技力は、特定のジャンルにとどまらない多彩さを持っている。
初期の代表作である『L・DK』では、キラキラとした青春のトキメキを自然体で演じ、女子中高生のハートをわしづかみにした。
だが、その後の彼のキャリアは“イケメン役”だけに収まることを拒んでいるようだった。
2017年には、荒木飛呂彦原作の伝説的漫画を実写化した『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』で、主人公・東方仗助を演じ話題に。
原作ファンの期待と不安が入り混じるなか、山崎はキャラクターの“静と動”を使い分けた演技で、独自の仗助像を打ち出した。
あの独特なリーゼント姿で繰り広げられる静かな怒りや、不器用な正義感は、原作へのリスペクトと演技者としてのバランス感覚を見せた好例だ。
その後の『デスノート』(ドラマ版)では月(ライト)役に挑戦し、狂気と知性の入り混じる難役を大胆に演じ切る。
『キングダム』シリーズでは、中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信を演じている。
山崎にとってこの役は、精神力だけでなく、フィジカル・身体表現の限界にも挑んだターニングポイントだった。
撮影前からアクションの特訓に臨み、剣術、騎馬、立ち回りなどを徹底的に叩き込んだという。単にアクション俳優的な動きではなく、「命を懸けて戦う人間の感情」を肉体で語る芝居が求められたからだ。
信は感情をストレートにぶつける人物。だからこそ、叫ぶ、走る、切り込むという動き一つひとつに役としての説得力と熱量が必要だった。
山崎はそのエネルギーをセリフではなく「目」「背中」「息遣い」で表現し、信の成長と重ね合わせて自らの演技の幅も広げていった。
特に劇場版第3作では、戦場での狂気と冷静さの間を行き来する演技が光った。大軍を率いる覚悟、仲間を失う喪失、そして王騎将軍との深い絆。
それらを“熱さだけでは語れない静けさ”で描けるようになったのは、まさに俳優としての進化の証だ。
そしてそれは、やがて『今際の国のアリス』での“人間の生死を描くリアリティ”へと繋がっていく。
そして『今際の国のアリス』では、繊細な心理描写とフィジカルな動き、どちらも求められる役柄で、“人間の限界”を表すような演技を体現している。
ファンの間ではよく「どの山崎賢人が一番好き?」という話題が出る。
しかし、その答えは作品ごとに変わる。なぜなら、どの作品でも彼は違う“引き出し”を開けて、まったく違う人物としてそこに“存在”しているからだ。
演じるたびに新たな表情を見せる彼が、これからどんな表現をしていくのか──。
その答えは、次回作ではなく、今この瞬間の芝居の中にあるのかもしれない。
山崎賢人、ただの“イケメン俳優”で終わらせない─感情むき出しの演技に宿る本気の理由
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