ロックバンド King Gnu の新曲「SO BAD」が、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（USJ）のハロウィンイベント「ハロウィーン・ホラー・ナイト」のテーマソングとして話題を集めている。
そして10月9日21時、待望の**ミュージックビデオ（MV）**がYouTubeで公開された。
映像は、メンバーがキャラクター化されたフルアニメーション作品。監督・原案はクリエイティブチーム PERIMETRON の OSRIN、制作はアニメスタジオ A-1 Pictures が手がけるという豪華な布陣だ。
USJの狂騒的なハロウィン世界とKing Gnuの音楽世界が融合した、まさに“異次元コラボ”といえる。
King Gnu「SO BAD」MVが公開！手描きアニメでバンドがキャラクター化
「SO BAD」のMVは、King Gnuの4人がアニメキャラクターとして登場し、ダークかつポップなアクションを繰り広げる。
モノトーンの質感と疾走感あるカメラワーク、そして緻密な手描き表現が見どころだ。
監督のOSRINは、King Gnuやmillennium paradeの映像作品を多数手掛けてきたクリエイター。今回のMVでは、**「現実と虚構の間を揺らぐKing Gnuの姿」**をアニメーションで象徴的に描き出している。
A-1 Picturesが制作を担当したことで、アニメーションのクオリティも圧巻。光の演出や動きのディテールまで、細部にまで魂が宿っている。
常田大希「夢の一つが実現しました」──MVへのコメント
ボーカル・ギターの常田大希は、アニメーション作品への強い憧れを以前から語っていた人物のひとり。
今回のMV完成にあたって、彼は次のようにコメントしている。
「遂に夢の一つだったKing Gnuの手描きアニメーションをOSRINとA-1 Picturesさんのタッグで実現していただき感謝感激最高で最高です。エメえええ。」
音楽だけでなく、アートや映像、デザインまでを一体化させるKing Gnuらしいコメントだ。
ファンの間でも「エメえええ」のフレーズがSNSでトレンド入りするなど、独特のユーモアも話題になっている。
USJ「ハロウィーン・ホラー・ナイト」との強力コラボ
「SO BAD」は、USJの大人気イベント「ハロウィーン・ホラー・ナイト」内で行われている“ゾンビ・デ・ダンス”のテーマソングに起用されている。
同イベントは、ストリートに現れるゾンビたちとゲストが一緒に踊るという人気企画で、毎年多くの来場者を熱狂させている。
2025年は9月5日から11月3日まで開催。
今年は“狂暴化したゾンビたち”という新設定で、照明・サウンド・演出すべてがリニューアルされている。
その中で「SO BAD」は、ゾンビたちが踊り出す合図として流れるキートラックとなっており、King GnuのミクスチャーサウンドがUSJの街全体を揺らす演出となっている。
さらにこの楽曲は、人気アトラクション 「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」 にも搭載。
疾走感あるコースターと「SO BAD」のリズムがシンクロする体験は、まさに“音で乗るスリル”だ。
MVの注目ポイント — King Gnu流アニメーション表現の進化
アニメ化されたKing Gnuのメンバーは、現実とは少し異なるディフォルメで描かれつつも、個々の特徴をしっかりと反映。
リズムに合わせて変形するカメラワークや、音に合わせて光るラインアートが印象的で、音と映像の“呼吸”が一致しているのがわかる。
また、単なるキャラクター化ではなく、**「音楽という現実を超える存在」**としてKing Gnuを描いている点もポイント。
常田がこだわる“作品のトータルアート化”がここでも貫かれている。
制作陣に迫る — OSRIN×A-1 Picturesのタッグの意味
監督・原案を務めたOSRINは、King Gnuのライブ映像やジャケットデザインなど、バンド初期から多くのビジュアルを共に創り上げてきたクリエイター。
彼が率いるPERIMETRONは、音楽と映像の境界を越えるアート集団として知られており、今回のMVもその理念を体現するものとなっている。
制作を担当したA-1 Picturesは、『リコリス・リコイル』『ソードアート・オンライン』などを手掛ける大手アニメスタジオ。
繊細な手描き作画とデジタル技術の融合によって、King Gnuの音の密度を映像で“見える化”することに成功している。
楽曲「SO BAD」レビュー — King Gnuのミクスチャーがさらに深化
「SO BAD」は、King Gnuらしい緊張感とグルーヴが共存するナンバー。
ヒップホップ的なリズム構成に、ロックの歪み、クラブミュージックの高揚感を融合させたサウンドが特徴だ。
リリース時のテーマは“快楽と破滅の間にあるダンス”。
USJのゾンビたちが踊り出す狂乱の夜を、まるで音で表現したような楽曲だ。
ライブでの再現性も高く、2025年以降のKing Gnuのセットリストでも重要な位置を占めることが予想される。
USJ×King Gnuコラボの裏側と今後の展開
USJ公式発表によると、このコラボレーションは「音楽×テーマパーク体験の新境地を開く試み」として実現したもの。
映像、音楽、ライド体験が三位一体となる構成は、これまでのコラボの中でも特に異例だ。
「SO BAD」は9月5日0:00に配信スタートし、同日よりUSJ園内での使用も開始された。
TVCMや園内ビジョンでも楽曲が流れ、King Gnuの世界観がUSJ全体を包み込むような演出が展開中だ。
バンドとしても、今後さらに映像作品や大型プロジェクトとのコラボが期待されており、「SO BAD」はその第一章といえる位置づけだ。
🎨 アートと音楽の融合 — King Gnuが描く日本カルチャーの未来
今回の「SO BAD」プロジェクトは、単なる楽曲タイアップではなく、“アートと音楽の融合”を日本のエンタメに根付かせる試みだ。
常田大希が主宰するPERIMETRONは、映像、アート、ファッションなどを横断し、バンド表現を総合芸術として昇華させてきた。
そしてA-1 Picturesとの共作によって、国内アニメシーンとの新しい接点が生まれた。
音楽を“聴く”だけでなく“体験する”。
それをUSJというテーマパーク空間で実現したことで、King Gnuは音楽とアート、エンターテインメントの未来像を具体的に示したと言えるだろう。
日本のポップカルチャーが世界へと発信される時代に、King Gnuがその先陣を切る存在であることは間違いない。
彼らの次のステージにも、引き続き注目したい。
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