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King & Prince 永瀬廉が惹きつけるもの―出演作が映し出す“内面の魅力”とは|“孤独と愛”のキャラクター像

俳優としての存在感が年々増している永瀬廉

静かな佇まいの中に潜む深い感情や、台詞より先に伝わる繊細なニュアンスが、多くの視線を引き寄せている。最新作となる映画「鬼の花嫁」では、その“内面の魅力”がさらに鮮明に立ち上がる。

ここでは、永瀬廉という表現者が今どこに立ち、何をもたらしているのか。その人物像に焦点を当てて深掘りしていく。







 King & Princeとしての現在地と、俳優業で広がる表現の幅

永瀬廉はKing & Princeとして音楽活動を続ける一方、俳優業でも着実にキャリアを積み重ねてきた存在だ。

ステージでは華やかさと輝きを放ちながら、映像作品では一転して落ち着いた表現で観客の感情を引き込む。この“表現の切り替え”が自然にできるのは、彼が長年積み重ねてきた経験が土台にあるからだろう。

役柄ごとに強弱のつけ方が違い、作品の世界観に溶け込む柔軟さと精度を持つ。俳優としての“積み重ねの深さ”は、近年特に注目を集めている。

ダブル主演作「鬼の花嫁」で託された役:鬼龍院玲夜

永瀬廉が吉川愛とともにダブル主演を務める映画「鬼の花嫁」(2025年3月27日公開)。

物語の舞台は、人間とあやかしが共存する世界。永瀬が演じる鬼龍院玲夜は、“鬼”の一族の次期当主として圧倒的な美しさと力を持つ存在だ。

一度見初めた花嫁を生涯愛し続けるという特別な設定の中、玲夜が選ぶのは、吉川愛演じる大学生・東雲柚子。彼女の運命を大きく変える存在として、玲夜のキャラクターは物語の核となる。

玲夜は美しく強い存在でありながら、人知れず孤独も抱える。そうした二面性を永瀬がどのように立ち上げているのかが本作の見どころのひとつだ。







“孤独と愛”の狭間に立つキャラクターをどう生きるか

玲夜は、花嫁へ一途に愛を捧げる存在だ。しかし、その“愛の重さ”は時に強さと弱さの両方を孕む。

永瀬は公式コメントでこう述べている。

「玲夜の柚子に対するちょっと重めの愛の塩梅など、池田監督と探りながら日々撮影に臨んでいました。」

作品の中で求められるのは、ただ“優しい”でも“強い”でもない、複雑な感情の温度だ。

永瀬は、視線の揺れや沈黙の間に役の感情を丁寧に宿らせるタイプの俳優だが、それが玲夜の孤独に自然と重なっていく。

“完璧な存在”として描かれがちなキャラクターに、揺らぎや体温を与える。その表現が、永瀬の大きな強みであり、作品全体に奥行きを生む。

プロデューサーが語る起用理由に滲む「永瀬廉という存在」

永瀬を玲夜役に起用した理由について、プロデューサーは次のようにコメントしている。

「鬼龍院玲夜は、見た目が美しいとされる“あやかし”の頂点に立つ存在です。ただかっこいいだけではダメで、誰もが認める美しさを持っていないといけない……そう考えたときに、永瀬廉さんしか浮かびませんでした。」

美しさとは容姿だけではなく、気配や佇まいも含む“存在としての魅力”のことだろう。永瀬の持つ透明感や静かな強さが、玲夜という役の核心に深く通じている。

さらに、

「玲夜の持つ美しさ、そしてその中に秘めた孤独や悩みも見事に表現してくださっていて、原作から抜け出てきたようだ」

と語られており、永瀬の“内面を表現する力”が起用理由と強く結びついていることがわかる。







吉川愛との呼吸が生み出す感情の立ち上がり

ヒロイン・東雲柚子を演じる吉川愛は、儚さと芯の強さを併せ持つ人物像を丁寧に作り上げている。

彼女の柔らかな感情表現は、玲夜の“閉ざしていた部分”を自然と映し出す効果を生む。

二人の演技は、あやかしと人間という距離のある関係性を軸にしながら、徐々に歩み寄る過程を呼吸のようにつなげていく。愛の強さと不安定さ、その両方が丁寧に描かれているのは、永瀬と吉川のバランスがあってこそだ。

永瀬廉はなぜ“役に深みを与える俳優”と言われるのか

永瀬廉

永瀬廉の演技の特徴として挙げられるのは、感情の「揺れ」を大切にしている点だ。

強く見える役柄であっても、彼の演じる人物にはどこか弱さがあり、その弱さは物語を豊かにする。

キャラクターの背景や物語の流れを丁寧に読み込み、表面的な感情よりも“内側の動き”に寄り添う。その姿勢が役に深みをもたらすため、作品の中で存在感が自然に際立つ。

「鬼の花嫁」での玲夜は、永瀬廉が持つ柔らかさと強さの両方が活かされた役といえる。

永瀬廉が物語に与える“静かな説得力”

永瀬廉が演じるキャラクターは、大きく揺れ動く感情よりも、言葉にならない想いが印象に残る。今回の玲夜は、そのスタイルが最も生かされる役のひとつだ。

“孤独”と“愛”という強いテーマを背負いながら、彼は役の奥にある弱さに誠実に寄り添い、静かだが力強い存在として作品に息を吹き込んでいる。

永瀬廉という俳優が今どんな場所に立っているのか、その輪郭がはっきりと見える作品だ。







追記・永瀬廉の演技を支える“観察力と柔軟さ”

永瀬廉の演技について、現場関係者がよく語る言葉に“観察力の鋭さ”がある。誰かの芝居を奪う形ではなく、相手役の呼吸を細かく受け取り、自分の芝居へ自然に反映させていく。その柔軟さが、作品全体の空気を引き締める役割を果たしている。

ステージでの経験も大きいだろう。King & Princeとして活動する中で、スポットライトの角度、ファンの視線、メンバーの動きなど、あらゆる情報を瞬間的に受け取りながら自己表現を磨いてきた。映像作品におけるわずかな目線の変化や呼吸の使い方が自然で繊細なのは、そうした経験の積み重ねが基盤にある。

また、永瀬はインタビューで役の気持ちに寄り添う姿勢について語ることが多い。台本から読み取る情報だけでなく、「この役はどう育ち、どう生きてきたのか」を丁寧に想像する。その積み重ねにより、複雑な感情を抱えるキャラクターを演じる際、説得力のある“矛盾”を表現できるのだろう。

「鬼の花嫁」で演じた鬼龍院玲夜は、美しく、強く、一途でありながら、人間的な弱さも抱えた人物。永瀬は役の“美しさ”に寄りかかるのではなく、内側にある孤独や葛藤と向き合うアプローチを選んでいる。そのため、画面越しに感じる感情の深度が自然と増していく。

現場での姿勢も評価されている。監督の意図を正確に受け取り、求められるニュアンスに合わせて微調整する柔軟さ。スタッフの動きを尊重し、現場全体の空気に敏感であること。こうした誠実な取り組みは、作品づくりにおいて大きな力となる。

永瀬廉の俳優キャリアは、派手な転機があったわけではない。積み重ねと丁寧な姿勢によって少しずつ広がってきた。しかし、その歩み方こそが彼の魅力であり、今後さらに複雑な役を演じたときに花開く大きな可能性につながっていく。

「鬼の花嫁」で見せた“孤独と愛を抱える青年像”は、永瀬廉という俳優の新たな地平を映し出す作品となった。物語の中心に静かに立ち続けながら、観客の心を揺らす存在。その未来はさらに広がっていくはずだ。

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いくつかのエピソードがあるが全て涙がこぼれる

泣くけど終始淡々としてる感じ

一つくらい飛び抜けたエピソードのストーリーがあっても良かったかなと思う

俳優陣の演技は素晴らしくて永作博美、志田未来、北村匠海の泣き、そして目黒蓮の所作が美しくて声がいい

たく

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ポプバ編集部:Jiji(ジジ)

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