2025年8月28日、Hey! Say! JUMPを卒業し、俳優として新たな一歩を踏み出した中島裕翔。
現在はSTARTO ENTERTAINMENTに所属し、演技活動に専念している。これまで培ってきたキャリアと演技力をさらに深める場として、彼が選んだのは社会派サスペンスに挑む道だった。
2026年1月から放送・配信されるWOWOWオリジナルドラマ『連続ドラマW シリウスの反証』(全5話)で、中島は同局作品の初主演を果たす。
本作で彼が演じるのは、冤罪救済に取り組む若き弁護士・藤嶋翔太。司法の壁に挑み、事件の真相を追う姿を通じて、俳優としての存在感をさらに高めていくことになる。
初のWOWOW主演、弁護士として司法の闇へ挑む
『シリウスの反証』は作家・大門剛明による同名小説を原作とし、松本優作監督が映像化する社会派ミステリーだ。
物語は、25年前に岐阜県で発生した一家惨殺事件をめぐる再審請求を中心に展開する。死刑判決を受けた被告から「信じてくれ、俺はやってない」と訴える手紙が届き、藤嶋は事件を調べるうちに検察の主張と矛盾する事実を発見していく。
裁判の再審制度は70年以上改正されておらず、証拠開示の不十分さや審理の長期化など課題が多い。2024年9月26日に袴田事件で再審無罪判決が出され10月9日に確定、2025年7月18日には福井女子中学生殺人事件でも再審無罪判決が出て8月1日に確定するなど、近年再審制度をめぐる注目は一層高まっている。
中島は役柄について次のように語っている。
「冤罪救済というどこか他人事のようで踏み込みづらいテーマにも思われますが、だからこそ目を向けるべきであり、救済活動や再審請求の難しさ、被害者の苦悩、バイアスによる偏った捜査など、リアルさを纏ったストーリーにとても考えさせられます。私が演じる藤嶋も弁護士でありながら、自分に起きた過去の出来事によってバイアスが生じてしまい、事件の見方に偏りが出てしまうというアンビバレントな人物です。不可能ともいえる再審請求に挑み、様々な壁に直面しながら事件の真相を追い求める姿を楽しみにしていただけたらと思います」
キャリアの積み重ねが生む深み
中島裕翔の俳優キャリアは、10代の頃から始まった。ドラマ『半沢直樹』(2013年/TBS)の中西英治役では、主人公を支える若手社員を真摯に演じ存在感を残した。『水球ヤンキース』(2014年/フジテレビ)では主演として不良たちの青春を熱く描き、さらに『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』(2016年/フジテレビ)では弱さを抱えながらも成長する青年役で新境地を開いた。
近年は『SUITS/スーツ』(2018年〜/フジテレビ)で高い記憶力を持つ弁護士・鈴木大貴を好演。映画『366日』(2024年)では感情を丁寧にすくい取る演技で観客の共感を呼び、2024年のNHKドラマ『大奥』では水野祐之進役で武士の忠義と葛藤を鮮やかに表現した。
役ごとに求められる感情の幅や人間の複雑さを繊細に描いてきた経験が、今回の『シリウスの反証』における藤嶋翔太という人物像に深みを与えている。
“静かな情熱”が重厚な物語に溶け込む
監督の松本優作は「思い込み(バイアス)が生む冤罪」というテーマを描く本作について、「無実の人が罪に問われる現実と再審制度の厳しさを少しでも考えるきっかけにしたい」とコメントしている。
この重いテーマを背負う藤嶋役に、中島の誠実さと透明感は欠かせない。感情を激しくぶつけるのではなく、内側から静かに燃え続ける熱を伝えられる俳優だからこそ、視聴者に深い説得力を持って響くのだろう。
新たなキャリアの章へ
Hey! Say! JUMPを卒業し、俳優として歩む道を選んだ中島裕翔。『シリウスの反証』で見せる彼の姿は、これまでの積み重ねと新しい挑戦が交わる重要な転機となるはずだ。
静かな情熱を秘めながら、真実を追い求める弁護士・藤嶋翔太を演じる中島裕翔。その挑戦は、彼のキャリアをさらに切り開く一歩として、多くの人々の記憶に残るだろう。
社会問題とエンターテインメントの接点
再審制度の現実と冤罪救済の難しさは、普段の生活ではなかなか意識されない。しかし、エンターテインメント作品として描かれることで、視聴者はその問題を自分ごととして考えるきっかけを得る。
『シリウスの反証』は、現行司法制度の限界や人間の「思い込み」の危うさを鋭く描くと同時に、エンターテインメントとして楽しめる構造を持っている。その中心に立つ中島裕翔の挑戦は、作品をより強いメッセージ性を持つものへと導くだろう。
俳優・中島裕翔のキャリアと、この社会派ドラマの挑戦。その両者が交わることで、視聴者に新しい発見と深い余韻を残すに違いない。
中島裕翔、静かな情熱を秘める男―役者として歩むキャリアと挑戦の軌跡
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