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最低男の優しさが光る!『日本一の最低男』3話が示した不登校という選択肢

最低男の優しさが光る!『日本一の最低男』3話が示した不登校という選択肢

©︎『日本一の最低男』3話

1月23日に放送されたドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系)の第3話は、「不登校」という現代社会で注目を集めるテーマに切り込みました。

香取慎吾さん演じる一平が、“最低男”ならではの視点と行動力で示す優しさが、視聴者の心に深く響いた回でした。

一平と正助、対照的な2つのアプローチ

「学校は楽しいところだと教えてやる!」と奮闘する一平に対し、志尊淳さん演じる正助は、「学校に行かない選択肢もある」と冷静に語ります。この対照的なスタンスが、物語の大きな軸となっています。

正助の考えは、文部科学省のデータにも裏打ちされています。令和5年度の全国調査によると、不登校の小中学生の数は34万6482人。5年前の約2倍に増加している中、完全に学校に行けていない児童・生徒は約1万人。多くの子どもたちが、「行く・行かない」の間で葛藤しながら、それぞれのペースで向き合っているのです。

正助のように「無理をしない選択肢」も認める姿勢は、多様な学び方を模索する時代の流れに合っています。一方で一平は、一見“最低”とも言える自己中心的な動機(選挙のため)で動きながらも、その行動が周囲にプラスの変化をもたらしていくのです。

最低男の優しさが光る!『日本一の最低男』3話が示した不登校という選択肢

©︎『日本一の最低男』3話

“最低男”の柔軟さがもたらした奇跡

一平は、正助の代わりにPTA会合に出席し、保護者たちの悩みを聞く場を設けます。さらに、不登校の子どもとその家族が一緒に過ごせるキャンプを開催。ここで一平が提案したのは「少し距離を置くこと」。正助にとっては思いもつかない発想だったこの言葉が、ひまり(増田梨沙)との本音の会話を引き出すきっかけとなりました。

さらに、ひまりがキャンプで感じた安心感は、一平との距離をほんの少し縮めることに。彼女が自分のペースで部屋で勉強を始めるラストシーンは、学校に行くことだけがゴールではないと静かに教えてくれます。

家族の再生を描く、やさしい物語

一平は、市長からの「荒療治的な支援策」を拒否し、「多様な学びの場を確保する」という柔軟な解決策を模索します。これが視聴者の共感を呼んだ最大のポイントです。かつてなら、不登校をテーマにした物語は「学校復帰」がゴールとして描かれることが多かったでしょう。しかし、このドラマでは明確な結論を避けながらも、「それぞれのペースで前に進む」ことの大切さを伝えています。

一平の“最低”な部分は、人の常識に縛られない自由さでもあります。 その適当さや楽天的な性格が、ひまりや正助にとって重荷を軽くするきっかけとなり、「家族の再生」という大きなテーマにつながっています。

不登校の現実と、多様性への理解

不登校の現実は年々複雑化しています。その背景には、学業や友人関係、家庭環境だけでなく、子ども自身の特性や心の問題などさまざまな要因が絡みます。しかし、『日本一の最低男』は、「どんな理由でも、子どもたちは自分のペースで成長していい」とやさしく肯定してくれるドラマです。

特に、学校に行くことだけが成功ではなく、自分に合った方法で学び、成長する選択肢を探すことが大切だというメッセージが、視聴者に新たな気づきを与えてくれます。

『日本一の最低男』は、ただ不登校を描くだけでなく、その裏にある親の葛藤、子どもの成長、そして家族の絆を丁寧に描いた秀逸な作品です。最低男の“優しさ”が光る瞬間を、ぜひ目撃してください!

最低男の優しさが光る!『日本一の最低男』3話が示した不登校という選択肢

2025/1/24

最低男の優しさが光る!『日本一の最低男』3話が示した不登校という選択肢

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この記事を書いた執筆者・監修者
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ポプバ ドラマ部:佐伯・Pちゃん

脚本家でオタク。
小さい頃からドラマや映画が大好きで、自分でドラマや映画の脚本を書いていました。コンクルールなどにもよく応募していました。 テレビドラマは毎期欠かさず全タイトルをチェック!面白いものは観続けますが、面白くない作品はドロップアウトしちゃいます。
漫画やアニメ、映画も邦画洋画問わずに観ちゃう雑食系。いろんな角度からドラマを観ています!ぜひ皆様の感想も知りたいです!

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