
【2025年11月21日公開,113分】
INTRODUCTION(イントロダクション)
物語世界への没入を極限まで高め、アニメーション映画の到達点を更新し続けてきた細田守監督。その最新作『果てしなきスカーレット』は、これまでのフィルモグラフィを総括しつつも、なお新たな地平を切り開く意欲作である。青春、家族の絆、親子愛、種族を超えた友情、命の連鎖、現実と仮想世界――細田作品が長年扱ってきた普遍的テーマは、本作でより濃密に絡み合い、観客を圧倒的な“物語の深淵”へと導く。
物語の中心に立つのは、父王を殺された復讐心を胸に抱く王女・スカーレット。彼女が目覚めるのは、この世とあの世の境界にある“死者の国”。復讐という目的に身を焦がしながら旅を続ける彼女の前に、現代日本から迷い込んだ看護師の青年・聖が現れる。二人の邂逅は、単なる時空を超えた奇跡ではなく、スカーレットの内面を揺さぶり、凍りついた心を少しずつ解きほぐしてゆく契機となる。
本作が投げかける「生きるとは何か」という普遍的な問いは、観客一人ひとりの胸に重く、しかし温かく響くだろう。
配給には東宝とソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが名を連ね、日本から世界へと作品が力強く羽ばたく体制が整えられている点も特筆すべきだ。
キャスト陣も実に豪華だ。中世の王女という細田作品では異例の主人公像に挑むのは芦田愛菜。細田監督が「この役を表現できるのは彼女しかいない」と語ったように、19歳のスカーレットを同じ年齢の彼女が豊かな声の表情で見事に体現している。
対する青年・聖を演じるのは岡田将生。スカーレットの激しい感情を受け止め、優しく包み込む“鞘”のような存在として、柔らかくもしっかりとした芯を感じさせる演技を披露する。
さらに役所広司、吉田鋼太郎、松重豊、斉藤由貴、山路和弘ら実力派俳優陣が物語に重厚さを与え、宮野真守や津田健次郎といった日本を代表する声優が作品に確かな深度をもたらしている。
映像表現は、従来の「2D」や「3D」といった区分に回収されない新たなアニメーションの地平を見せる。狂気を孕む異界描写や躍動感あふれる戦闘アクションは鮮烈でありながら、物語の感情曲線と緊密に結びつき、単なる視覚的スペクタクルに留まらない説得力を獲得している。
『アナと雪の女王』や『竜とそばかすの姫』で知られる世界的アーティスト・Jin Kimが参加していることもあり、ビジュアルには国際的なエッセンスが調和し、日本と世界の才能が結晶した“誰も見たことのない世界”が立ち上がる。
『時をかける少女』から19年。細田守監督が紡ぎ続けてきた壮大なテーマと繊細な心の物語は、本作で一つの結実を迎えたように思える。根底に流れる精神は揺るぎなく、観客の心を掴み、揺さぶり、そして静かに寄り添う。
この冬、世界は――果てしない感涙に包まれる。
作品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 監督・脚本・原作 | 細田守 |
| 主題歌 | 芦田愛菜「果てしなき」 |
| キャスト | 芦田愛菜/岡田将生/役所広司/市村正親/吉田鋼太郎/斉藤由貴/松重豊 |
| 山路和弘/柄本時生/青木崇高/染谷将太/白山乃愛/宮野真守/津田健次郎 他 |
父の敵への復讐に失敗した王女・スカーレットは、《死者の国》で目を覚ます。 そんな中彼女は、現代の日本からやってきた看護師・聖と出会う。 戦うことでしか生きられないスカーレットと、戦うことを望まない聖。 傷ついた自分の身体を治療し、敵・味方に関わらず優しく接する聖の温かい人柄に触れ、凍り付いていたスカーレットの心は、徐々に溶かされていく―。 一方でクローディアスは、《死者の国》で誰もが夢見る“見果てぬ場所”を見つけ出し、我がものにしようと民衆を扇動し、支配していた。 スカーレットと聖もまた、次々と現れる刺客と闘いながら、クローディアスを見つけ出すために、“見果てぬ場所”を目指してゆく…。あらすじ<STORY>
ここは、人々が略奪と暴力に明け暮れ、力のない者や傷ついた者は〈虚無〉となり、その存在が消えてしまうという狂気の世界。
敵である、父を殺して王位を奪った叔父・クローディアスもまたこの世界に居ることを知り、スカーレットは改めて復讐を強く胸に誓う。
時を超えて出会った二人は、最初は衝突しながらも、《死者の国》を共に旅することに。
またスカーレットが復讐を果たすために自身を探していると聞きつけ、彼女を〈虚無〉とするために容赦なく刺客を差し向ける。映画『果てしなきスカーレット』公式サイト
映画『果てしなきスカーレット』を観た人の感想・評価・口コミ・評判
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| @tukunebako | Follow | |
| 『果てしなきスカーレット』観た 見せたいシーンがあるのは伝わった ただそのシーンに繋げるありきの脚本で感情移入もあったもんじゃない、 内容も予定調和の連続 説教も小学生の道徳レベルで普遍的かつ抽象的で説得力ゼロ 一番良かったのは背景かな ダンスはさすがにギャグすぎる 総じて凄かった、うん |
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| @nishiedogawa | Follow | |
| 果てしなきスカーレット見た。 そんなはずがないつまらなさ。白雪姫を超えて今年ワースト。 インフルエンザの時に見る悪夢のような体験。 底の浅い講演会を下手な語り口で2時間聞かされるような地獄。 訳のわからないミュージカルシーンのあたりで頭に割れるような痛みが走り、絶望感に襲われた。逃げろ。 |
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| @otakunoyamati | Follow | |
| 果てしなきスカーレット観ました。 理解に苦しむ展開の連続。 そのくせに肝の部分はすべてクドイくらいセリフで伝えてくる地獄。 背景はめちゃくちゃリアルなのに、 謎のミュージカルシーンではダンスに違和感ありまくりでなんじゃこりゃ…な映画でした。 |
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| @MIZUKI_BEAM | Follow | |
| 果てしなきスカーレット ビックリするほど何から何まで酷かった 脚本、物語、CG、声優、キャラ 全部乖離が酷すぎて2時間苦痛過ぎた 良い所頑張って捻り出すなら 情景描写は綺麗だった事くらいかなぁ… 2000円出してまで見る価値は 全く感じなかったです |
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| @asymmetry_clue | Follow | |
| 【果てしなきスカーレット】 沢山の後悔があるからこそ、自分自身を許すコトは難しい事だと思う。 住む世界や時代が違えば尚更に。過去は変えられなくても今を大事に生きたい... |
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| @taketakenana | Follow | |
| 『果てしなきスカーレット』 アニメーションの表現方法は目を見張るものはあるけど、 ストーリー展開の運び方と人物の心情描写が完全に"欠落"をしていて、 もはや抽象的な概念と歌で開き直っている。 それを半径5メートルの現代的な舞台でやるならまだしも、 この壮大な世界観では1番やってはいけない禁忌。 |
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| @Spica24510 | Follow | |
| 『果てしなきスカーレット』感想 PVでわかる通り、映像のクオリティは超良くて絵作りだけなら100点! なんだけど脚本がダメで微妙でした。 世界観やキャラの行動にツッコミどころがありすぎる。 作風は良かったけどそれだけって感じ。内容で心に残るものがない。 ★★★・・ |
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| @HiruneYuttari | Follow | |
| 『果てしなきスカーレット』を2回観てきた。 どう表現していいか迷う。 難点と思う部分はセリフ回しとテーマの見せ方なんだけど、映像面は予想を超えて良かった。 キャラクターの汚しや傷、鎧といったディテールが実写映画的なアプローチで、その満足感は大きい。 ただし、影無し作画を筆頭に、同ポ多用やFIX主義、広角レイアウトなどをかなり封印しており、 「これが細田作品なのか!?」と動揺する部分も。 ファンの贔屓目で見れば「新境地」だが、謎の意欲作を作る巨匠のルートに完全に乗った……とも思った。 |
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