
アイドルとしての活動を軸にしながら、俳優として着実に表現の幅を広げてきた人物がいる。京本大我だ。
SixTONESのメンバーとして音楽活動を続ける一方、舞台、ミュージカル、映像作品へと出演の場を広げてきた京本大我。近年の出演作を振り返ると、役柄の共通点として浮かび上がるのは、「内面に葛藤や孤独を抱えた人物」を丁寧に表現してきた点である。
その延長線上に位置づけられるのが、Prime Videoで配信されるドラマ憧れの作家は人間じゃありませんでしたへの主演だ。
舞台経験が形づくった“感情の解像度”

京本大我の俳優キャリアを語るうえで欠かせないのが、舞台・ミュージカルでの経験である。
2015年から2016年にかけて上演されたミュージカル『エリザベート』ではルドルフ皇太子役を務め、2024年にはミュージカル『モーツァルト!』でヴォルフガング役を演じた。いずれも、華やかさと同時に強い葛藤を抱える人物像が求められる役どころだった。
これらの舞台経験を通じて培われたのは、感情を大きく表現する技術だけではない。観客との距離が近い舞台だからこそ求められる、感情の揺らぎや沈黙を含めた表現力が、映像作品においても自然に生かされているように見える。
吸血鬼作家・御崎禅という役どころ
ドラマ「憧れの作家は人間じゃありませんでした」で京本が演じるのは、吸血鬼でありながら小説家として活動する主人公・御崎禅。
人外という設定を持つ一方で、物語の軸となるのは、他者との距離感や自身の存在意義に悩む姿だ。
京本は本作について、「吸血鬼作家」という非現実的な主人公設定でありながら、現実世界に生きる人々の人間関係の悩みや、生きるうえでの苦しみとリンクしている作品だとコメントしている。
ファンタジーの要素に包まれながらも、感情の部分はあくまで現実に即した描写が重ねられている点が、本作の特徴と言える。
役作りににじむ“距離感”の感覚
インタビューでは、もし自分が吸血鬼だったらどうするか、という問いに対し、血を吸うためだけに外へ出る生活は想像しづらいと語っている。インドア派である自身の性格を踏まえた発言だ。
このコメントからは、役を大きく誇張するのではなく、一度自分自身の感覚に引き寄せて考える姿勢がうかがえる。
御崎禅というキャラクターが持つ穏やかさや静けさは、そうした役への向き合い方から生まれているのかもしれない。
SixTONESの中での立ち位置と距離感
主演決定について、SixTONESのメンバーには事前に話していないというエピソードも明かされている。
メンバー同士は日常的な会話が多く、仕事の詳細についてはあえて共有しない場面もあるという。共通のカレンダーアプリに撮影予定を入れているため、気づくメンバーは気づくかもしれないが、自身から積極的に語ることはなかったそうだ。
このスタンスは、俳優としての姿勢とも重なる。作品や役について多くを語るより、完成した作品を通じて受け取ってもらう。その距離感が、結果として作品全体の印象を静かに支えている。
憧れの存在が示す表現への向き合い方
タイトルにちなみ、憧れの存在として名前を挙げているのは、桜井和寿。
新作が発表されればすぐに聴き、ライブにも足を運んでいると語っており、長く第一線で活動を続ける表現者への敬意が感じられる。
派手な成功よりも、表現を積み重ねていく姿勢。京本大我が歩んできた道のりは、その価値観と重なっているように見える。
ファンタジー作品に求められる“現実との接点”

近年の映像作品では、単純な勧善懲悪よりも、曖昧さや弱さを抱えた主人公像が描かれることが増えている。視聴者自身が不安や葛藤を抱えやすい社会状況の中で、完璧な人物像よりも、どこか欠けた存在に共感が集まりやすくなっているためだ。
「憧れの作家は人間じゃありませんでした」もまた、吸血鬼という非現実的な設定を持ちながら、その中心には人間的な悩みが据えられている。
御崎禅は人外でありながら、人間社会の中で静かに生き、関係性に悩み続ける存在だ。その姿は、「どこにも完全には属しきれない」という感覚を象徴している。
舞台と映像を横断してきた京本大我の強みは、こうした感情の揺らぎを過不足なく表現できる点にある。ミュージカルで培った表現力は、映像では抑制として機能し、視線や間といった細部に説得力を与える。
本作における京本大我は、キャラクターを誇張するのではなく、物語の重さを静かに引き受ける立場に立っている。
俳優として、そして表現者として、物語と共に記憶される存在へ。その現在地が、この作品にははっきりと刻まれている。
SixTONES京本大我、物語を背負う覚悟──舞台と映像を横断する現在の挑戦
アイドルとしての活動を軸にしながら、俳優として着実に表現の幅を広げてきた人物がいる。京本大我だ。 SixTONESのメンバーとして音楽活動を続ける一方、舞台、ミュージカル、映像作品へと出演の場を広げてきた京本大我。近年の出演作を振り返ると、役柄の共通点として浮かび上がるのは、「内面に葛藤や孤独を抱えた人物」を丁寧に表現してきた点である。 その延長線上に位置づけられるのが、Prime Videoで配信されるドラマ憧れの作家は人間じゃありませんでしたへの主演だ。 舞台経験が形づくった“感情の解像度” 京本大我 ...
ミュージカル『Once』2025日本版レビュー|京本大我×sara×豪華キャストで届ける心震える音楽劇
派手さよりも心に響く舞台がある 2025年9月、日生劇場で幕を開けたミュージカル『Once』。 主演はSixTONESの京本大我。2007年に公開された映画版はアカデミー賞歌曲賞を受賞し、その後2011年に舞台化されるとトニー賞8部門を制覇。いまや世界中で愛される名作となったこの物語が、2025年の日本版で新たな息吹を得ました。 この作品の最大の特徴は、ミュージカルと銘打ちながらも「ショー的な派手さ」をあえて排した点にあります。舞台にあるのは、シンプルな装置と生演奏を奏でる俳優たち。そして、観客を包み込む ...
「表現者・京本大我」が深化する瞬間─ギターと向き合った“半年間の挑戦”
SixTONESのメンバーとして音楽シーンを駆け抜ける一方で、俳優・アーティストとしても進化を続ける京本大我。 そんな彼がいま、「表現者」として新たなステージに立っている。 それは、ミュージカル『Once』の主演という大役だ。 ギターを抱え、歌いながら、芝居をしながら、観客の心に直接語りかける──決して飾らない「リアルな表現」が求められるこの舞台で、京本が見せたのは、華やかなイメージとは一線を画した、泥臭くて誠実な挑戦の軌跡だった。 “自己流”から“本気”へ─ギターとの再出発 もともと独学でギターに触れて ...
【レビュー】映画『見える子ちゃん』の感想・評価・口コミ・評判
【2025年6月6日公開,98分】 INTRODUCTION(イントロダクション) 泉朝樹の人気コミックを実写化したホラーコメディ『見える子ちゃん』。霊が見えるようになった高校生が、恐怖と隣り合わせの“見えないフリ”を続ける異色の青春劇を、『残穢』の中村義洋監督が手掛ける。主演は原菜乃華、共演に久間田琳加、なえなの、山下幸輝ら注目の若手が集結。 【監督・脚本】中村義洋【原作】泉朝樹【脚本】【主題歌】BABYMONSTER「Ghost」 【キャスト】 四谷みこ 原菜 ...
SixTONES京本大我が語る“創作の原点”とは? 映画『見える子ちゃん』と30歳の決意
■ ホラーなのに“楽しい”─ギャップを味わう映画『見える子ちゃん』への挑戦 2025年6月、全国公開を迎えた映画『見える子ちゃん』。 原作は泉朝樹による人気ホラーコミックで、映像化を手がけたのは『予告犯』『残穢』などで知られる中村義洋監督。恐怖と笑いが交錯する独特の世界観で、観る者を引き込む新感覚ホラーコメディです。 その作品の中で、ミステリアスな代理教師・遠野善(とおの・ぜん)を演じたのが、SixTONESの京本大我さん。ホラーが得意でないという本人にとって、今回の出演は一筋縄ではいかない挑戦だったよう ...
映画「言えない秘密」興行収入・動員数を徹底調査まとめ!
日数 興行収入 動員数 順位 初週末3日 1億624万3,660円 7万5,677人 6位 10日間 1億9,434万5,880円 14万927人 9位 17日間 - - 24日間 31日間 何でも自由に書いてね♪ 他の全ての口コミを見に行く! https://popversemix.com/ienaihimitsu/ https://youtu.be/kT6mdYSHqew 映画ページへ




















