多彩なキャリアを築いた19年
2006年3月、KAT-TUNのメンバーとして華々しくデビューした上田竜也。ダンスや歌だけでなく、作詞・作曲やライブ構成にも積極的に関わり、グループの世界観を形作ってきた。
近年は舞台や映像での演技にも力を注ぎ、役者としての存在感を年々高めている。彼のキャリアは、単なる“アイドル活動”の枠に収まらない、多面的な進化の記録でもある。
舞台で磨かれる表現力
初舞台となった『ロミオとジュリエット』(2009年)以降、彼は幅広い役柄に挑戦してきた。2021年の『Birdland』や2023年の『After Life』など、内面を深く掘り下げる作品にも積極的に参加。
感情の機微を丁寧に表現する演技は、観客だけでなく共演者からも高い評価を受けている。
こうした舞台経験の積み重ねが、彼の演技に厚みを与え、次の挑戦への土台を築いてきた。
音楽と演劇、二つの表現の交差点
上田竜也の強みの一つは、音楽的センスと演技力が自然に融合している点だ。
ミュージシャンとして培ったリズム感や構成力は、舞台上での間合いや感情表現にも活きている。音楽劇やライブステージでは、その両方を自在に行き来することができ、シーンに合わせた空気感を創り出す才能は唯一無二といえる。
アイドルであることの価値
アイドルとしての華やかな存在感は、舞台においても強力な武器だ。
照明を浴びた瞬間の輝き、観客を惹きつけるオーラ――これらは長年のステージ経験で培われた資質である。だが、その輝きは努力の上に成り立つものであり、上田は常に稽古や役作りに真摯に向き合っている。プロの役者と同じ土俵に立つために必要な鍛錬を惜しまない姿勢は、彼の信条の一つだ。
共演から得る刺激
これまでに多くの実力派俳優と共演し、その経験を糧にしてきた。
特に舞台での共演は、役者同士の距離が近く、互いの呼吸や感情を肌で感じられる貴重な機会だ。大先輩の芝居から学び取った感覚や所作は、次の作品へと確実に活かされている。
今、見せる新たな一面
2025年秋、上田は知性と毒舌を併せ持つ“執事”という役に挑む。シリアスな作品が続いていた中で、ユーモアやテンポ感が求められる舞台に臨むことで、これまでとは違う表情を観客に見せることになるだろう。
挑戦を続ける中で、自分の殻を破り、役者としてさらに幅を広げる――その姿は、長年応援してきたファンにとっても新鮮で、刺激的な瞬間となるはずだ。
上田竜也を形づくる3つの軌跡
1. 舞台経験で培った表現の厚み
上田竜也が初めて舞台主演を務めたのは、2009年の『ロミオとジュリエット』。この経験を皮切りに、彼は舞台での存在感を着実に高めていった。
2021年の『Birdland』では、現代社会の孤独や不安を抱えたミュージシャンを繊細に演じ、観客を強く引き込んだ。2023年の『After Life』では、死後の世界を舞台に人間の記憶や後悔をテーマにした難役に挑み、その自然な演技で高い評価を得ている。
こうした作品は、感情の起伏や間合いの取り方といった細かな技術を磨く場となり、上田の芝居の幅を大きく広げた。
2. 音楽活動がもたらす舞台力
KAT-TUNとしての活動で培ったリズム感や構成力は、舞台における呼吸の取り方やテンポ感に直結している。
特に音楽劇やライブ形式の公演では、その強みが際立つ。シーンに合わせた空気感の変化、音楽と芝居のシームレスな切り替え、観客との一体感の作り方――これらはミュージシャンとしての経験があってこそ実現できる要素だ。
また、楽曲制作やステージ演出への関与経験は、役作りにおいても「物語全体を俯瞰して考える視点」をもたらしている。
3. アイドルとしての存在感とプロ意識
上田竜也の舞台を観た人の多くが口を揃えるのは、「立っているだけで絵になる」ということだ。これはアイドルとして長年培った華やかさと、観客を意識した立ち居振る舞いの賜物である。
ただし彼自身、その輝きは努力の上にしか成立しないと認識している。芝居の技術面でも一切の妥協を許さず、プロの俳優と同じ、あるいはそれ以上の稽古量で作品に臨む姿勢が、その存在感を裏打ちしている。
今後の展望
2025年秋に上演される最新作では、知性とユーモアを兼ね備えた執事役という、新たな挑戦が待っている。
コメディ的要素とテンポ感、立ち居振る舞いの美しさが問われる役どころは、これまでのシリアスな役柄とは一線を画す。
長年積み重ねてきた演技力、音楽的感性、アイドルとしての華やかさ――それらが融合したとき、どんな新しい上田竜也像が生まれるのか。舞台ファン・音楽ファンの双方から注目が集まっている。
公演情報
音楽劇『謎解きはディナーのあとで』
知性と毒舌を併せ持つ執事・影山と、御曹司警部&お嬢様刑事が繰り広げる、痛快でユーモアあふれるミステリー。原作は累計発行部数500万部超のベストセラー小説。ドラマ・映画化もされた人気作が、今回初めて音楽劇として舞台化される。
📅 東京公演
2025年9月9日(火)〜9月23日(火・祝)
会場:日本青年館ホール
📅 大阪公演
2025年9月27日(土)〜10月1日(水)
会場:SkyシアターMBS
🎭 出演
上田竜也(KAT-TUN)/橋本良亮(A.B.C-Z)/玉井詩織(ももいろクローバーZ) ほか
上田竜也、挑戦と進化の軌跡―今、役者として見せる新たな一面
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