新たな船出を告げる『タイムレスマン』──その魅力とは?
Sexy Zoneからtimeleszへ──。
名前を変えたその日から、彼らの物語は「続き」ではなく「新章」になった。そんな彼らが地上波で冠番組を持つというのは、単なる露出増ではない。むしろ“グループとしてどう再出発するか”という問いに、番組を通して答えているようにすら見えるのだ。
『タイムレスマン』(フジテレビ系)は、そんなtimeleszが8人のチームとして“全力で挑む”姿を追うバラエティ。4月20日にスタートしてから、毎回汗だくになりながら、笑いとともに少しずつ距離を縮めていく彼らの姿に、多くのファンが胸を打たれている。
ロケ初日から全開!「timeleszオークションプロジェクト」で見えた“素”
番組は、いわば“先輩へのあいさつ回り”としてスタート。最初に訪れたのは架空の企業「株式会社タイムレス」──しかし、用意されたのは一筋縄ではいかないドッキリ企画だった。
メンバーそれぞれが持ち寄った私物が、突如オークションに出されるという展開に戸惑いつつも、自然と笑いが巻き起こる。なかでも印象的だったのが、佐藤勝利が披露したGLAY・TERUから譲り受けたギター。予想以上のレアアイテムに、メンバーも視聴者も驚かされた。
この初回から、「飾らない」「突き抜けてやる」「全部見せる」という番組の姿勢が明確になった。
鍛えて、叫んで、笑って…!ムキムキプロジェクトで生まれた“つまッチ”
2回目の放送では、フィットネスジムでの過酷な腹筋チャレンジに挑戦。8人で合計450回という目標に向け、メンバーが順番にマシンに挑む。
なかでも注目を集めたのは、“マッチ棒”のような体型だといじられた橋本将生と、それに応酬する佐藤勝利のやり取り。「つまようじに負けたらどうすんだよ!」という冗談の応酬から、ふたりのコンビ名“つまッチ”が誕生する。
いじりと笑いの中に、少しずつ育まれる信頼感──このプロジェクトを通して、メンバー間の“距離”がほんの少し縮まったように感じられた。
サウナで爆発する“本音”トークにドキリ
汗をかくというテーマのもと、サウナロケでは“サウナでととのう話マン”という企画が展開された。
ここで再び“つまッチ”の関係がフィーチャーされる。ラーメンに行く約束をしていたにもかかわらず、直前で帰ってしまった佐藤。橋本はその行動に素直に怒りをぶつけ、「行きたくないならそう言ってほしかった」と本音を吐露。そんな橋本の言葉に、佐藤も「ごめん…もう行かない! ご飯も食べない!」と子供のように拗ねてしまう。
ケンカのようでいて、どこか兄弟げんかを思わせる微笑ましいシーン。まさに“素顔”と“絆”が同居する番組の真骨頂だ。
笑いもミスも全開!カオスなクッキング企画で見えた意外性
佐藤勝利発案の「穴埋めクッキングマン」では、レシピの一部が隠された状態でハンバーグ作りに挑戦。玉ねぎではなく肉をみじん切りにする松島、材料を総外しする原&猪俣ペアなど、波乱続き。
それでもなんとか完成したハンバーグを前に、「勉強してないって言って点数取るタイプだな」と橋本に評された菊池のスマートな一面が光る。実はちゃんとできる“抜け目なさ”もtimeleszの個性の一部なのだ。
反省会で見えた、プロ意識と本気の証
5回目の放送では、シソンヌ・長谷川忍をMCに迎えた“反省会”が開催。スタッフから寄せられた指摘に、一人ひとりが真摯に向き合う姿が印象的だった。
原の立ち位置ミスや寺西の“日食状態”などの指摘にも、本人たちはしっかりと反省。それをフォローする先輩メンバーの言葉にも、グループとしての絆がにじむ。
長谷川から「しのは天使なのか?」と称賛された篠塚大輝の明るさも、この回のハイライトだった。
グループ再編後初の冠番組で見えた「timeleszの現在地」
timeleszにとって『タイムレスマン』は、ただのバラエティではない。8人での歩みを“地上波で毎週発信する”というのは、それだけで挑戦であり、表現でもある。
Sexy Zone時代からのオリジナルメンバー3人は、気合いと責任感をにじませ、新加入の5人はその輪に飛び込もうと全力でぶつかっている。カメラが捉えているのは、単なる“面白い映像”ではなく、「グループとしての成長記録」なのだ。
冠番組から見えるtimeleszの未来──可能性は“バラエティ対応力”にあり
今、アイドルに求められるのは歌やダンスだけではない。YouTube、TikTok、バラエティ──あらゆるメディアで“自分たちを伝える力”が問われる中、『タイムレスマン』はまさにtimeleszがそれを実証する場だ。
① 個性のぶつかり合いが魅力に転換
8人という人数ゆえの“ごちゃつき”が逆に良さに変わっているのが特徴だ。橋本と佐藤のような「掛け合いの妙」、篠塚のような「隠れた真面目キャラ」、猪俣や原の「不器用な頑張り」。これらすべてが「番組だからこそ見える顔」になっている。
② ファンにとっての“居場所”としての番組
毎週の放送は、ファンにとってtimeleszと“会える場所”であり、成長を見守れる時間。SNSでは回を追うごとに「見てて泣いた」「今週も最高」という感想が増えているのがその証だ。
③ グループの武器としての“対応力”
『タイムレスマン』を通して示されるバラエティ対応力は、これからの活動において強力な武器になるはず。冠番組をきっかけに、さらに広いフィールドへと羽ばたく準備が、今まさに整いつつある。
おわりに
「timelesz新章開幕」とは、ただの言葉ではない。『タイムレスマン』という場を得たことで、彼らは本当に“新たな始まり”を体現し始めた。そこにあるのは、努力と個性、そして仲間との絆。
これからも、彼らの“本気”を見逃したくない。