昭和のレトロ感と不気味な謎が交錯する『嘘解きレトリック』。第4話では、人形にまつわる屋敷の“怪”が描かれ、視聴者に戦慄をもたらしました。
これまで高い評価を集めてきた本作の美術や音楽が見事に絡み合い、怪しげな雰囲気を最大限に演出。特に片岡凜演じる謎めいた少女・綾尾品子の登場が物語に新たな不安要素をもたらし、視聴者に背筋が凍るような余韻を残しました。
「人形屋敷」の風習がもたらす恐怖と不安
物語の舞台は“人形屋敷”と噂される古い屋敷、綾尾家。主人公・祝左右馬(鈴鹿央士)と相棒・浦部鹿乃子(松本穂香)は、怪談雑誌の記者である雅(北乃きい)に誘われ、綾尾家の取材へと向かいます。
屋敷の中では、成長した娘の姿を模して一体ずつ人形を作るという古い風習が今も続いています。品子の部屋にずらりと並べられた人形たちは、まるで屋敷に宿る“怨念”のように、どこか不気味な存在感を放っていました。
この奇妙な風習には背景が明かされておらず、視聴者は常に「なぜ?」という疑問を抱きながら物語を追いかけることになります。綾尾家に漂う異様な静けさや、画面から伝わる薄暗い空気は、これから何かが起こる予感を煽り続けます。劇中で奏でられる不協和音のBGMや、古びた小道具の数々も、視覚と聴覚から恐怖をじわじわと植え付け、綾尾家を訪れた左右馬たちの背後に常に“何か”が迫っているかのような錯覚を与えました。
謎めく品子と片岡凜の圧巻の存在感
「人形屋敷」の一人娘・品子を演じる片岡凜は、整った人形のような顔立ちと内に秘めた冷たい雰囲気で、その場の空気を一変させました。
品子は美しい外見と、無機質な表情で視聴者の目を引きつけながらも、何か深い秘密を抱えているかのような影を漂わせます。片岡凜の演技力があってこそ、彼女が発する一言一言が不穏で、どこか心に引っかかるような感覚を覚えさせます。
一方で、彼女の近くに仕える女中たちが次々と屋敷を去っていることも明かされ、まるで「何かを見てはいけないものを見た」かのように思えます。この暗示が、人形にまつわる恐ろしい真実を予感させ、視聴者の興味と不安を増幅させています。
屋敷内での「怪」の存在と、消えた女中の謎
特に注目されるのは、1カ月前に品子の世話をしていた女中のイネ(松浦りょう)が、何者かが倒れているのを目撃した後、恐怖のあまり崖から転落死したという事件です。
イネが目にしたのは本当に人形だったのか、それとも……。ここで語られる「不慮の事故」という言葉が、実際には何かの力が働いたのではないかという疑念を植え付けます。
さらに、屋敷の「離れ」にある品子の部屋には、人形に供えるための膳が置かれていますが、そこには品子自身も手をつけないという奇妙な設定があり、観る者の想像を掻き立てます。供えられる食事が「誰」に向けられたものなのか、そしてその食事が減っているとすれば、一体誰が口にしているのか。この静かな狂気が“人形屋敷”の本質に繋がっているように感じられます。
ラスト2分の急展開でゾッとする結末
第4話のクライマックスでは、鹿乃子が品子に「誰も死んでいない」と語られる一方で、明らかな嘘があることを見抜きます。
そして、物語の最後に映し出された血まみれの人形と「品子と思しき女性」の姿が、視聴者に極限の緊張感をもたらしました。この瞬間、単なる推理ドラマから本格的なホラーへと突入した感があり、多くの視聴者が息を呑む場面でした。
左右馬が探り当てようとする真相は、人形たちの呪いによるものなのか、それとも屋敷を覆うもっと別の異形の存在なのか。鹿乃子が「双子ではないか?」と問いかけた時に品子が否定したことからも、まだ明かされていない謎が屋敷の奥底に潜んでいることが伺えます。
次週の展開に期待!名探偵・左右馬が挑む“人形屋敷”の真相
果たして次週、左右馬と鹿乃子はこの屋敷に潜む本当の“恐怖”に辿り着けるのか。品子が抱える秘密がどのように物語に絡み、二人の関係や鹿乃子の心情にどのような影響を与えていくのかも見どころです。
片岡凜の圧巻の表現力がもたらす不気味な余韻が、物語全体をさらに引き締めています。昭和初期のレトロな美術とホラーの緊張感が織りなす『嘘解きレトリック』第4話は、この先のさらなる謎解きと、ゾッとするような恐怖を期待させる一話となりました。
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