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レビュー 映画

映画『新宿スワン』ネタバレ起承転結

2017年2月3日

 

秀吉とアゲハ

借金漬けの風俗嬢・アゲハを拾った秀吉は「もっといい店を紹介する」と言って、自分の息のかかった店に連れて行く。

もっといい店とは言いながら、そこは寝ないで連続して客を取らせる悪質な店。

借金を払い終えるまでは厳しいかもしれないが、がんばれと励ましつつ、秀吉はアゲハに薬を渡す。

「疲れが取れる薬」と言われたアゲハは薬物を摂取し、麻薬中毒に。

中毒にさせて店から逃げられないようにするのが、秀吉とその店の店主の作戦。

龍彦と栄子

その頃、龍彦は、前日に九州から上京してきたばかりの19歳の女性・栄子と出会う。

最初から龍彦に風俗を希望する栄子の腕には、リストカットの跡が。

龍彦は気になって栄子に「何かあれば相談しろよ」と言うが、栄子はビルから飛び降り自殺をしてしまう。

栄子の自殺を止められなかった龍彦は、自分を責める。

泣く龍彦に対し、真虎は「夜の街を歩いてみろ」と言う。

真虎の言う通りに夜の街を歩いた龍彦に、たくさんの女性が声をかける。

自分を心配してくれたり、自分に感謝してくれる女性の言葉を聞いた龍彦は、自分がスカウトした女性たちが幸せそうなのを見て嬉しくなる。

女性たちに励まされた龍彦は「みんな大好きだ、バカヤロー」と叫び、復活。

龍彦とアゲハ

新たにスカウトした女性を連れて行った店で、店主に暴力を振るわれるアゲハを見た龍彦は、アゲハを助ける。

助けられたアゲハは龍彦に「王子様、いっしょに逃げよ」と言って、龍彦とスリップ姿のアゲハは夜の街を走り出す。

アゲハには昔から大好きな絵本『まぼろしの王子さま』。

「親にすてられて、ずっとどれいとしてはたらいていた家から、王子さまはわたしを見つけ出すと、手をにぎり、森につれだしてくれたんです」

アゲハは龍彦を、絵本の王子様と重ね合わせる。

龍彦は名前を聞くが「本名は、忘れちゃった」と。

我に返って店に戻ろうとするアゲハに、龍彦は別の店『ターコイズクラブ』を紹介する。

なぜ王子様と呼ぶのか聞きます。「顔じゃなくてハートが」とアゲハは言う。

龍彦は栄子と同じ轍を踏むまいと、アゲハにこまめにケアをする。

しかしアゲハはある日突然、店から姿を消してしまう。

アゲハはクスリ漬けにされた元の店に戻っていた。

バースト側の関

その頃バースト側の関は、裏でクスリを捌く人物を探るために、恋人・梨子の協力を得て葉山側にスカウトさせ、クスリを撃っている人物を調べていた。

葉山らにはお見通しで、関は梨子を人質に取られ、入院するほどの怪我を負わされる。

しかしクスリを捌いているのが秀吉だと、関は掴む。

 

龍彦がアゲハの元へ

アゲハが元の店で働いていることを知った龍彦は、アゲハを迎えに行く。

しかし薬物中毒が龍彦にばれたアゲハは「王子さまは幻だった」と言う。

アゲハを連れ帰ろうとした龍彦は店で秀吉と鉢合わせし、龍彦は秀吉のバッグを奪う。

秀吉に味方して龍彦にしがみついた店長を、アゲハがナイフで刺してしまう。

事件になり、秀吉はカバンを「持っとけ、中身は気をつけろ」と龍彦に言って逃げる。

アゲハは龍彦に「いつか迎えに来て」と言って、警察に捕まる気。

アゲハの決心を汲み取った龍彦は「アゲハ、またな」と言って去る。

実は龍彦が持つ秀吉のカバンは、秀吉は金だと言いますが本当はクスリ。

なんとなくそれを察した龍彦は、逃げた秀吉をかばって「バッグは秀吉が持って逃げた」と言って、保管する。

真虎もその龍彦の行動を察して、身上調査した秀吉の正体を龍彦に明かす。

秀吉の過去

秀吉の本名は古屋ダイキといい、龍彦と同じ木更津の中学の出身だった。

秀吉はおとなしい優等生だったが孤独で、いつも仲間がたくさんいる龍彦のことを羨ましく思っていた。

ある時乱闘になった秀吉は同級生の榊原を刺し、少年院に入る。

龍彦のように強くて仲間がいたら…と思った秀吉は、出所してから名を変えて、のしあがろうと決意する。

龍彦VS秀吉

秀吉は龍彦とコンタクトを取るだろうと思った真虎は、GPSを龍彦のポケットに忍ばせるが、直後に会った涼子が気づいてGPSを取り上げる。

秀吉から連絡を受けた龍彦は待ち合わせ場所に行くが、秀吉は向かいのビルの屋上でカバンを投げて渡せと言う。

秀吉の正体を知った龍彦は「お前の人生間違いだらけなんだよ!」と言うと、ジャンプして秀吉のビルに飛び移る。

「俺が叩き直してやる」と言った龍彦は、秀吉と乱闘に。

両者ともに同じ程度の傷を負うが、「お前は今日から俺のダチだ」と言い、龍彦は秀吉からクスリを返してもらうと逃がす。

龍彦は「秀吉は逃げてしまったが、クスリは取り返した」と言って山城に渡し、山城は龍彦を幹部に取り立てると言う。

真虎は龍彦に「(逃がしたほうが)却ってあぶないぞ」と囁く。

その通り、逃げた秀吉は、葉山の手下に射殺される。

秀吉の死を知って自分を責める龍彦に、真虎は「誰のせいでもねえ。歌舞伎町に呑まれただけだ」と言う。

その後

…今ではすっかり龍彦は、歌舞伎町のゴロツキたちとも親しく声をかわす仲になっている。

周囲を歩く人にアゲハや死んだ秀吉などを重ねながら、今日も龍彦はスカウトに励む・・・・。

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●キャスト●
白鳥龍彦	綾野剛
南秀吉	山田孝之
アゲハ	沢尻エリカ
真虎	伊勢谷友介
葉山豊	金子ノブアキ
関玄介	深水元基
時正	村上淳
洋介	久保田悠来
栄子	真野恵里菜
梨子	丸高愛美
松方	安田顕
涼子	山田優
山城神	豊原功補
天野修善	吉田鋼太郎

●スタッフ●
監督	園子温
脚本	山本又一朗 、 鈴木おさむ
原作	和久井健

●その他●
挿入歌	UVERworld

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最新みんなのレビュー

日本人みんなにオススメしたい

2025年1月26日

震災、コロナ、地方の空き家問題。

重いテーマだけど笑えて泣けて腹が減る、いい映画。

Mi

事前情報の有無で観た後の評価が分かれそう

2025年1月25日

大切な人との死別から前を向いて歩き始めるまでを繊細に描いている

監督登壇をはじめ、舞台挨拶に数多くお邪魔しているが、毎回のように脚本が練りに練られて作られてきたことに「なるほど」ってなる

場面背景の音以外チェロとピアノだけで構成された音楽のみ

映像・音響ともに、観ている者に考える余白を与えてくれている

惜しむらくは、主人公 昴 と婚約者 美紀 の「愛」が直接的には映画の中に描かれていないので、観衆が昴の気持ちに入り込みにくく、客観的にドキュメンタリー的に観る人が多く評価が分かれそう

日々アップされていた生前の美紀と昴の愛らしい写真や監督執筆の書籍版でこれを大いに補うことができるが、コアなファンではない人はそこに至らない

コアなファンたる自分には映画に表現されていない過去の情報がいっぱい入っているので、非常に刺さるし、坂東龍太さん、西野七瀬さんはじめキャストの皆さんの演技の機微に感嘆しながら観ることができた

また、ポスターの2人の画像を見て映画館に足を運んだ人は恋愛映画ではないことを残念に思うだろう

「グリーフケアについての映画」との宣伝もあるが、グリーフケアは映画の中でも再生のための1手段でしかない

これを推したがゆえに、真面目な映画を避けたい人からは敬遠されそう

「そういう映画じゃないのに」と思いながら何度も観ている

非常にいい映画で少しでも多くの人に見てほしいが、映画館に足を運ばせるためのプロモーションが難しかったんだなぁ、と思った

脚本もキャストも映像もいい素敵な映画なので、細くても長く長く上演して沢山の映画ファンの方々に観てもらいたい映画だと思う

Naa

原作と然程変わりない

2025年1月24日

原作と極端に違うこともなかったし、コメディも面白くて良かったです。山崎さん、間宮さん宮世さん、岡山さんのアクションがすごくカッコよかったです!浜辺さんの振り切ったコメディも最高でした!

えす

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