2017年に発売された『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』(以下BotW)は、Nintendo Switchのロンチタイトルでありながら、ゲーム史に刻まれる存在となりました。広大なハイラルの大地を駆け回り、山を登り、見渡す限りの世界を自分の意思で冒険できる。その自由さは、当時のプレイヤーに強烈な衝撃を与えました。
ただし、オープンワールドの代表作といえば『スカイリム』や『ウィッチャー3 ワイルドハント』も忘れてはいけません。果たしてBotWは本当に「頂点」と呼べるのでしょうか?ここでは、それぞれの魅力を整理しつつ比較していきます。
ゼルダBotWの革新性
まず触れたいのは、BotWがもたらした「遊び方の革新」です。
例えば草原に火を放つと風にあおられて炎が広がり、金属の武器を手にしたまま雷雨に出れば稲妻が直撃する。氷を割れば川の流れが変わり、敵を巻き込んで新しい攻略法が生まれる。こうした環境との相互作用は、単なる演出にとどまらず、ゲームプレイの核そのものに組み込まれています。
さらに探索面でも独自の工夫があります。多くのオープンワールドはクエストマーカーで「行き先」を指示しますが、BotWはプレイヤーの視線に頼る設計です。遠くに見える祠や山頂の塔を目印に、自分の意思で足を運ぶ。ガイドされるのではなく、自分で「冒険の地図」を描いていく感覚があるのです。
そして忘れてはならないのが「ゼルダらしさ」。祠でのパズル、武器の耐久度を意識した戦闘、シリーズ伝統の謎解き要素。それらがオープンワールドの枠組みの中に自然に溶け込み、「広い世界」でもゼルダのDNAは確かに息づいています。
スカイリムと比べるとどうか?
2011年に登場した『The Elder Scrolls V: Skyrim』は、RPG好きなら誰もが知る傑作です。
町を歩けばNPCが日常生活を営み、プレイヤーの選択次第でその後の物語が変化していく。吸血鬼になるか、魔導士として学院に入るか、あるいは盗賊として裏社会に生きるか。まるで「自分だけの人生」を歩むような自由度こそが最大の魅力です。
一方で、戦闘や物理表現はシンプルで、BotWほど環境を利用した攻略は多くありません。BotWが「遊びのルール自体を革新した」のに対し、スカイリムは「ロールプレイの幅広さ」でプレイヤーを魅了する作品といえるでしょう。
ウィッチャー3と比べるとどうか?
『ウィッチャー3 ワイルドハント』(2015年)は、ストーリーを重視するオープンワールドの代表格です。
メインシナリオはもちろん、村人から頼まれる小さな依頼でさえドラマ性が高く、映画のワンシーンを体験しているかのような没入感があります。ゲラルトという主人公の個性も強く、世界観への引き込み方は圧倒的です。
ただし、自由な発想で環境を使いこなすBotWのような遊びは少なく、あくまで「物語をどう体験するか」が中心。つまり、ウィッチャー3は「物語を語るオープンワールド」、BotWは「遊びで語るオープンワールド」と対照的なのです。
BotWは“頂点”ではなく“新しい基準”
こうして比べてみると、BotWがスカイリムやウィッチャー3を完全に凌駕しているわけではないと分かります。スカイリムは自由度で、ウィッチャー3は物語でそれぞれ突出しており、BotWは環境とプレイヤー主体性の革新に特化しています。
つまりBotWは「全てを上回る頂点」というより、「オープンワールドに新しい基準を示した作品」と表現するのがふさわしいでしょう。
『ティアーズ オブ ザ キングダム』での進化
そして2023年には続編『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が登場しました。BotWで確立した基盤に、さらに「作る楽しさ」を加えたのが特徴です。
武器と素材を合成する「スクラビルド」や、物体を自由に組み合わせて乗り物や仕掛けを作れる「ウルトラハンド」。これによりプレイヤーは、ただ環境を利用するだけでなく、世界そのものを創造できるようになりました。SNSを覗けば、プレイヤーが生み出した奇抜な発明品や工夫の数々がシェアされており、BotWとはまた違う熱狂を巻き起こしています。
世界的評価と影響
BotWは発売直後から世界中で高評価を受けました。メタスコアは97点、The Game Awards 2017では「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞。累計販売数は3000万本を超え、後続の作品にも多大な影響を与えています。
実際、Ubisoftやスクウェア・エニックスといった大手も「ゼルダ的な探索設計」を自社タイトルに取り入れるなど、業界全体に新しい基準を提示したことは間違いありません。
まとめ
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』は、スカイリムやウィッチャー3と並んでオープンワールド史を語るうえで欠かせない存在です。ただしその立ち位置は「頂点」ではなく、「新しい遊び方を生み出した革命的作品」。
そして続編『ティアーズ オブ ザ キングダム』によって、その基準はさらに更新されました。今後も“オープンワールドをどう進化させるか”という議論の出発点は、この2作から始まるといってよいでしょう。
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