
ロックバンド**KANA-BOON**が、2026年1月1日より新体制での活動を開始する。
2025年12月23日、公式SNSを通じて発表されたのは、ギターのヨコイタカユキとドラムの関優梨子が正式メンバーとして加入し、バンドが4人体制になるというニュースだった。
この発表は、単なるメンバー追加の報告にとどまらない。現在のKANA-BOONがどのようなフェーズに立ち、どの方向へ進もうとしているのかを、明確に示す転換点といえる。
2026年1月、新体制KANA-BOONがスタートするまでの経緯
ヨコイタカユキ(G)と関優梨子(Dr)は、2024年以降、サポートメンバーとしてKANA-BOONの活動を支えてきた。
ライブツアーへの参加に加え、その期間に制作されたリリース作品のレコーディングにも携わり、ステージと制作現場の両面でバンドと時間を共有している。

公式発表では、ツアーやレコーディングを重ねる中で信頼関係が深まり、自然な流れで正式加入に至ったことが説明されている。
あらかじめ決められたゴールがあったわけではなく、活動を共にする中で「今のKANA-BOONにとって必要な形」として、この4人編成が選ばれたと受け取れる。
現在のKANA-BOONが置かれている立ち位置
KANA-BOONはデビュー以降、数多くの楽曲リリースとライブ活動を通じて、幅広いリスナー層に支持を広げてきた。
一方で、キャリアを重ねた現在は、単に活動を継続するだけでなく、「どのような編成と表現でバンドを続けていくか」という選択がより重要な意味を持つ段階に入っている。
2024年から続いたサポートメンバーを含む体制は、その模索の一環だったと考えられる。
結果として、音楽制作とライブの両面で手応えを得たことが、今回の正式加入につながった。
47都道府県ツアー「CRITICAL HIT PARADE」に込められた意図
新体制の始動とあわせて発表されたのが、2026年2月から7月にかけて開催される47都道府県ツアー「CRITICAL HIT PARADE」だ。
全国を巡るこの規模のツアーは、バンドにとって大きな負荷を伴う。一方で、ライブハウスという最も直接的な場で音楽を届ける機会でもある。
新体制での最初の大きな動きとして全国ツアーを選んだ点からは、現在のKANA-BOONがライブ活動を重要な軸として位置づけていることがうかがえる。
新体制がもたらすサウンド面での変化

ヨコイタカユキのギターと関優梨子のドラムが正式に加わることで、演奏面の安定感やアンサンブルの幅は確実に広がる。
すでにサポート期間中のライブやレコーディングで、その相性は一定の評価を得ており、新体制以降はより一体感のあるサウンドが期待される。
ただし、それは過去の楽曲や方向性を否定するものではない。
これまで築いてきたKANA-BOONの音楽性を土台にしながら、4人編成ならではの表現へと更新していく過程と見るのが自然だ。
まとめ|KANA-BOONが選んだ「続けるための形」
今回の新体制発表は、劇的な路線変更や話題作りを目的としたものではない。
活動を重ねる中で得た実感をもとに、現在のKANA-BOONにとって最も現実的で持続可能な形を選び取った結果といえる。
2026年、新しい4人体制でスタートするKANA-BOONが、どのようなライブを見せ、どんな作品を生み出していくのか。
その答えは、全国ツアーや今後のリリースを通じて、少しずつ明らかになっていくだろう。
なぜ今、KANA-BOONは全国を回るのか
47都道府県ツアーは、動員数や話題性以上に、バンド自身が現場で音楽と向き合う機会でもある。
配信やSNSで音楽が届く時代だからこそ、ライブハウスでの反応や空気感は、次の制作へつながる重要な手がかりになる。
新体制での全国ツアーは、KANA-BOONが自分たちの現在地を確認し、次の表現を形作るためのプロセスと位置づけられる。
このツアーを経て生まれる楽曲やステージングは、2026年以降のKANA-BOONを象徴するものになっていく可能性が高い。
今回の発表は一つの節目であると同時に、新しい章の始まりでもある。
KANA-BOONがこれからどのように進化し続けるのか、その動向は引き続き注目される。

