デビューからわずか2年足らずで、音楽活動のみならず舞台・映画へと活躍の幅を広げているIMP.(アイエムピー)。
その中心に立つのが、不動のセンター・佐藤新だ。グループの看板として、そしてひとりの俳優として——。
彼はいま、かつてないほどの熱量で演技と向き合っている。
■ 映画『青春ゲシュタルト崩壊』で初主演
「主演」というプレッシャーと真正面から向き合った日々
佐藤新が初の映画主演を務めた『青春ゲシュタルト崩壊』。物語は、自分の顔すらわからなくなる「青年期失顔症」に悩む少女と、彼女を支える高校生・朝比奈聖の心の交流を描いた青春群像劇だ。佐藤は、その朝比奈聖役に挑戦。金髪でぶっきらぼうながら、繊細なやさしさを持つ役どころだ。
「実は、金髪の役って、自分が広く知られるきっかけになった初期のドラマでもそうだったんです。今回のオファーも“金髪の自分”がプロデューサーの目に止まったと聞いて、運命的なものを感じました」と笑う。
だが、主演という立場は甘くない。
現場では、「自分にできることはすべてやりきろう」という強い覚悟で挑んだという。
「大きなカメラの前でメインとして演じるのは初めて。正直、不安もたくさんありました。でも、共演の渡邉美穂さんがとても頼りになる方で、現場の雰囲気も明るくしてくれたのが救いでした」
■ 自分と重なる“朝比奈聖”という存在
演じながら、10代の自分と再会した
聖というキャラクターに、佐藤は特別な思いを寄せている。それは、彼自身の学生時代とリンクする部分があまりにも多かったからだ。
「“これ、俺だな”って思う瞬間が何度もあって(笑)。変に頑固なのに、友達関係で悩んで落ち込む。思いつめるタイプで、自分でもしんどかったことを思い出しました」
中学時代には剣道部に所属し、真剣に打ち込んでいたにも関わらず、周囲とのズレに苦しんだことも。「剣道をやめたくなるくらい悩んだ時期もあったけど、今思えば全部が青春でしたね」と振り返る。
「“浮いてる”とか“孤立してる”って思われがちだった高校時代も、むしろ居心地よかったんです。聖もクラスであまり人と話さないキャラで、その距離感が逆に自分にはしっくりきた」
■ センターとしての自覚と、俳優業の意味
「演じることは、グループを知ってもらうチャンス」
グループでの活動と並行して俳優業に取り組む理由を、佐藤は「IMP.をもっと知ってもらいたいから」と明言する。
「僕はもともと、アイドルが大好きで、ステージで輝くことにずっと憧れてきました。だから、正直最初は“俳優業”なんて考えたこともなかった。でも、IMP.というグループをもっと多くの人に知ってもらうには、演技という表現も武器になると思ったんです」
舞台『IMPACT』やライブツアー、CM出演など、IMP.は目覚ましいスピードでキャリアを積み上げている。だが、華やかな舞台裏には、センターとしての並々ならぬ責任感がある。
「主演だからって、座長っぽいことはあんまりできなかったかも。でも、自分なりに精一杯向き合った。お芝居の難しさにも出会ったし、もっと上手くなりたいと思った。この経験を経て、演技に対する情熱が明確に芽生えました」
■ 作品に込めた“自分らしく生きる”メッセージ
「どんな自分も、それが自分」
本作の中で、聖が語る印象的なセリフがある。
「今ここにいるのが朝葉なんだから」
この言葉に込めたメッセージについて、佐藤は真剣な表情で語る。
「どんな自分でも、それが自分。そのままでいいってことを伝えたかった。周りに合わせすぎて自分を見失ってしまう人って多いけど、それって実はすごく優しいこと。だからこそ、“弱い”とか“逃げ”とか思わずに、自分をもっと愛してほしい。そんな気持ちを込めました」
■ “音楽と芝居” ふたつの翼で飛ぶ未来へ
IMP.の顔として、俳優として、今まさに進化の途中にある佐藤新。
だが、彼の歩みはどこまでも“グループのため”という想いに支えられている。
「音楽も芝居も、どっちも本気。どっちも僕にとっては大切な“表現”。これからも、ひとつひとつの仕事に誠実に向き合っていきたいと思います」
センターの肩書きに甘んじることなく、自分を磨き続ける佐藤の姿勢が、多くの人の心を動かすのは間違いない。IMP.という名前がさらに多くの人に届く未来が、今まさに始まろうとしている。
🔍 IMP.と佐藤新の現在地
「TOBE」発の注目ユニットが放つメッセージとは?
IMP.は2023年にTOBEからデビューした7人組のボーイズグループ。
グループ名「IMP.」には明確な意味は公表されていないが、ファンの間では “I’m possible(不可能を可能に)” を連想させる言葉として親しまれています。※1
デビュー後の活動はスピーディーかつ多岐にわたり、デジタルシングルの連続リリース、初の単独公演成功、主演舞台『IMPACT』の上演など、わずか1年で急成長を遂げている。
また、YouTubeチャンネルでの活動やSNSでの発信を通じて、ファンとの距離感も非常に近い。佐藤自身も、天然な一面と真面目な姿勢のギャップで多くのファンに愛されており、“グループの顔”としての存在感は圧倒的だ。
俳優業の成功が、IMP.全体の知名度と信頼感をさらに引き上げていくのは間違いないだろう。
(※1 グループ名の由来に関して誤解を招く表現がありましたので訂正致しております。)