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成宮寛貴、俳優復帰への覚悟─12年ぶりの舞台出演と現在の歩み

成宮寛貴、俳優復帰への覚悟─12年ぶりの舞台出演と現在の歩み

2016年に芸能界を離れた成宮寛貴さんが、再び俳優として舞台に立ちます。

2026年1月より上演される三島由紀夫作『サド侯爵夫人』(演出:宮本亞門)で主演を務めることが決定しました。12年ぶりの舞台出演は、彼のキャリアにおける新たな章の幕開けです。

成宮寛貴という俳優──存在感と歩み

成宮寛貴、俳優復帰への覚悟─12年ぶりの舞台出演と現在の歩み

成宮さんは2000年、宮本亞門演出の舞台『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』で俳優デビュー。その後、『ごくせん』や『相棒』シリーズ、映画『ドロップ』など数々の話題作で幅広い役を演じ、柔らかな雰囲気と鋭い表現力を併せ持つ実力派俳優として存在感を示しました。

2016年12月に芸能界引退を発表した後は、公の場から姿を消し、海外生活や新たな挑戦を続けていました。そして2025年3月、ABEMA配信ドラマ『死ぬほど愛して』で約8年ぶりに俳優復帰。今回の舞台は、その延長線上にある大きな挑戦です。

『サド侯爵夫人』に挑む──12年ぶりの舞台出演

サド侯爵夫人

復帰作として選んだのは、三島由紀夫の傑作戯曲『サド侯爵夫人』。

18世紀フランスを舞台に、悪名高いサド侯爵をめぐる女性たちの会話劇が繰り広げられる作品で、サド侯爵本人は舞台に登場せず、その存在を女性たちの言葉から浮かび上がらせる独創的な構造を持ちます。

成宮さんは、サド侯爵の妻であるルネを演じます。貞淑さと内面の葛藤を抱えた複雑な役どころで、彼の繊細な演技力が求められる挑戦です。共演者には東出昌大さん、三浦涼介さん、大鶴佐助さん、首藤康之さん、加藤雅也さんら実力派が揃い、すべて男性キャストによる“オールメール”での上演が注目を集めています。

宮本亞門と25年ぶりの再タッグ

サド侯爵夫人

演出を務めるのは宮本亞門さん。

成宮さんが俳優デビューした際にタッグを組んだ相手であり、舞台で再び顔を合わせるのは25年ぶりです。

成宮さんは「25年の時を経て再び亞門さんとご一緒できることに運命的な巡り合わせを感じています」とコメント。一方の宮本さんも「成宮君をはじめとする個性あふれる俳優たちと共に、かつてない舞台として結晶させたい」と語り、両者の信頼関係と熱意が伝わってきます。

成宮寛貴が今、俳優として立つ理由

再び舞台という“生”の場所に立てることに、静かな高揚を感じています」──成宮さんはそう言います。

芸能界から距離を置き、自身の人生を見直す時間を経たからこそ、俳優としての表現に新しい深みを加えられる。彼の言葉には、そんな確信と覚悟がにじんでいます。

『サド侯爵夫人』という重厚な作品に挑むことで、成宮寛貴という俳優が今どんな姿を見せてくれるのか。観客にとっても特別な体験になるでしょう。

公演情報

  • 東京公演:2026年1月8日(木)~2月1日(日) 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

  • 大阪公演:2026年2月5日(木)~8日(日) 森ノ宮ピロティホール

  • 愛知公演:2026年2月13日(金)・14日(土) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

  • 福岡公演:2026年2月17日(火)・18日(水) 福岡市民ホール 中ホール

チケット一般発売は2025年10月25日(土)から。

成宮寛貴の代表作と経歴

成宮寛貴、俳優復帰への覚悟─12年ぶりの舞台出演と現在の歩み

2000年に舞台デビューした成宮寛貴さんは、その後テレビ・映画で幅広い活躍を見せました。特に以下の作品はキャリアの中でも印象的な代表作とされています。

  • ドラマ『ごくせん』第2シリーズ(2005年、日本テレビ)

    学園ドラマの人気作で不良生徒役を好演し、若手俳優として一躍注目を集めました。

  • ドラマ『相棒』シリーズ(2010〜2013年、テレビ朝日)

    水谷豊さん演じる杉下右京の“相棒”・甲斐享役を3年間務め、国民的ドラマで幅広い層に知られる存在に。

  • 映画『ドロップ』(2009年公開)

    品川ヒロシ監督の青春映画で主要キャストとして出演。熱量ある演技でスクリーンでも存在感を示しました。

  • 舞台『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』(2000年)

    宮本亞門さん演出の作品でデビュー。この経験が今回の25年ぶり再タッグにつながります。

芸能界引退を経て、2025年のABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』で俳優として再始動。そこから今回の舞台挑戦へと至り、再び「表現者」として歩みを始めています。

『サド侯爵夫人』の上演史と「オールメール」演出の意味

『サド侯爵夫人』は、三島由紀夫が1954年に発表した戯曲で、日本国内外で幾度となく上演されてきました。独特の構造(サド侯爵本人が登場しない点)と、美しい台詞の緻密さが特徴です。

日本での上演史

  • 初演は1954年、文学座で行われました。

  • その後も蜷川幸雄演出など、さまざまな形で再演され続けています。

  • 女性キャストによる上演が主流でしたが、時代ごとに解釈を変えながら挑戦されてきた作品です。

「オールメール」演出の背景

今回の公演では、女性キャラクターをすべて男性俳優が演じます。これは単なる話題性ではなく、三島由紀夫の作品が持つ「性」「権力」「倫理」といったテーマをより鮮烈に浮き彫りにする試みとも言えます。

男性が女性役を演じることで生まれる緊張感や美学は、現代だからこそ可能なアプローチであり、新しい『サド侯爵夫人』像を提示する試みとなります。

今後への期待

成宮寛貴さんの俳優復帰は、単なる「懐かしい俳優の再登場」ではありません。

過去の代表作、そして『サド侯爵夫人』という舞台芸術を経て、彼がどんな新たな表現を見せるのか──。その一歩一歩が、再び多くの人の心を動かしていくはずです。


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若干の宝塚感的な演出はあるものの、最近あまりない感じのミュージカルだと思った演劇にありがちな中弛みも少なく(1幕中にちょっとはある)、アドリブも入れやすいのでは⁈と思った。また、主役の一人悪目立ちのような感じもなく、歌も踊りも平均して皆上手い。音楽も飽きが来ずよかった。

すーさん

面白かった‥けど

2024年1月27日

出演者全員芸達者で、早口のセリフの応酬

しかも英語も。

前半の翻訳を違えて話が進んでいくアイデアは面白いけど少々長すぎ。何処かの勘違いコントみたい。

一気にミステリータッチになる後半の方が良かったです。英語と鹿児島弁が飛び交うのは斬新でした。

めいちゃん

ストーリーは雑、音楽はひどい、でも役者さんの技術は高く熱演

2024年1月21日

ストーリーが大雑把でセリフが上滑り、せっかくのベートヴェンの美しいメロディなのに編曲と歌詞がいただけない。舞台芸術も魅力無くセンスが悪い。3時間無駄にした気が。。。役者さんの熱演だけが救いでしたが、心に届く楽曲は1曲もないミュージカルでした。

KP

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この記事を書いた編集者
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ポプバ編集部:Jiji(ジジ)

映画・ドラマ・アニメ・漫画・音楽といったエンタメジャンルを中心に、レビュー・考察・ランキング・まとめ記事などを幅広く執筆するライター/編集者。ジャンル横断的な知識と経験を活かし、トレンド性・読みやすさ・SEO適性を兼ね備えた構成力に定評があります。 特に、作品の魅力や制作者の意図を的確に言語化し、情報としても感情としても読者に届くコンテンツ作りに力を入れており、読後に“発見”や“納得”を残せる文章を目指しています。ポプバ運営の中核を担っており、コンテンツ企画・記事構成・SNS発信・収益導線まで一貫したメディア視点での執筆を担当。 読者が「この作品を観てみたい」「読んでよかった」と思えるような文章を、ジャンルを問わず丁寧に届けることを大切にしています。

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